
新規開拓営業における課題と成功へ導くステップ、ポイントを解説
「新しい顧客との出会い」を生み出す新規開拓営業は、どの企業にとっても成長の原動力です。しかし実際の現場では、「アポイントメントが取れない」「提案が響かない」「成果が安定しない」といった悩みを抱える営業担当者も多いのではないでしょうか。
市場が成熟し、顧客ニーズが多様化する今こそ、効率的で戦略的なアプローチが求められています。
この記事では、新規開拓営業の定義や課題、プロセス、取り組みのポイントを解説します。
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目次[非表示]
- 1.新規開拓営業とは
- 2.新規開拓営業における課題
- 3.新規開拓営業の具体的なプロセス
- 3.1.①ターゲットの設定
- 3.2.②アプローチ方法の選定
- 3.3.③アプローチの実施
- 3.4.④PDCAサイクルを用いた改善
- 4.新規開拓営業のポイント
- 4.1.SFAとCRMの活用法
- 4.2.必要なスキルと営業体制の構築
- 5.新規開拓営業における展示会の意義
- 6.まとめ
新規開拓営業とは
新規開拓営業とは、これまで接点のなかった見込み顧客にアプローチし、新たな取引を生み出す営業活動を指します。
既存顧客を対象とする深耕営業が「継続・拡大」を目的とするのに対し、新規開拓営業は「ゼロからの関係構築」が求められるため、成果が出るまでに時間を要するのが特徴です。
▼従来と現在の営業スタイルの違い
項目 | 従来の営業スタイル | 現在の営業スタイル |
アプローチ手法 | 飛び込み・電話営業 | オンライン・展示会・SNSなど |
顧客の情報行動 | 営業から情報を得る | 顧客が自ら情報を収集 |
成功のポイント | 根気と訪問回数 | 顧客理解とデジタル活用 |
目的 | 売り込み | 信頼構築と課題解決 |
▼新規開拓営業に求められる姿勢
顧客の課題を理解し、解決策を提示する
自社の強みを押し付けず、ともに考える姿勢を示す
単発の契約ではなく、継続取引や紹介につなげる
顧客に「信頼できる相談相手」と認識されることで、リピートや紹介による新規開拓が自然に生まれ、営業活動の質を高めることができます。
新規開拓営業における課題
新規開拓営業は企業の成長を支える重要な活動ですが、現場では多くの課題が存在します。
▼新規開拓営業の主な課題
こうした課題の背景には、デジタル活用格差もあります。アナログ的な手法だけに頼るのではなく、SFA(Sales Force Automation:営業支援システム)やCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)の導入、展示会やウェビナーなどオンライン・オフラインを組み合わせたアプローチが求められます。
新規開拓営業を成果につなげるには、ツール活用やマーケティングとの連携によって、営業活動を「仕組み化」することが重要です。
新規開拓営業の具体的なプロセス
新規開拓営業を成功させるには、明確なプロセス設計と段階ごとの戦略実行が不可欠です。担当者の経験や勘に頼るのではなく、組織全体で共有できる「型」を持つことで、成果の再現性と安定性を高められます。
ここでは、ターゲット設定からアプローチの実施、改善までの流れを4ステップで整理します。
①ターゲットの設定
新規開拓の第一歩は「誰にアプローチするのか」を明確にすることです。ターゲットが不明確だと営業効率が下がり、成果も出にくくなります。
▼ターゲット設定のポイント
ターゲットを明確にすることで、後の営業トークや施策の方向性もぶれなくなります。
②アプローチ方法の選定
次は、アプローチ方法の選定です。時代とともに営業手法は多様化しています。従来の電話・訪問営業に加えて、デジタルチャネルやイベント活用も欠かせません。
▼アプローチ方法の例
特に展示会は「顧客が自ら情報を探しに来る場」であり、パンフレット配布だけでなく対話を通じた課題ヒアリングと提案が有効です。デモンストレーションやブース設計によってブランドを印象づけることができます。
なお、展示会のブース設計については事例も併せてこちらの資料で詳しくご紹介しています。
\事例付き/展示会のブースデザインでよくある失敗と押さえておきたいポイント
③アプローチの実施
3つ目は、アプローチの実践です。実施段階で意識する点は、「一方的な売り込みではなく、双方向の対話を重視すること」です。顧客の課題を引き出し、共感に基づく提案を行うことで信頼関係が生まれます。
例えば展示会でのアプローチであれば、来場者にただパンフレットを配布するのではなく、対話を通じて課題を把握し、自社がどう役立つかを明確に伝えることが必要です。SNSやメールでのフォローアップを組み合わせると、顧客との関係性を強化できます。
また、アプローチの段階では営業担当者ごとの経験やスキルの差が出やすいため、営業マニュアルやトークスクリプトを整備し、社内全体で均一の質を担保することが成果を安定させるポイントです。
④PDCAサイクルを用いた改善
最後にPDCAサイクルで改善を図ります。営業活動は「やりっぱなし」では成果が積み上がりません。実施したアプローチを振り返り、改善につなげる仕組みが必要です。
▼PDCAサイクルの流れ
フェーズ | 取り組み内容 |
Plan(計画) | 目標と仮説を設定し、行動計画を立てる |
Do(実行) | 計画に沿って営業活動を実施 |
Check(評価) | アポイントメント獲得率、展示会での名刺交換数などを評価 |
Act(改善) | 成果のよい点は継続し、課題点を修正して次へ反映 |
この仕組みを継続的に回すことで、営業活動は属人的なものから「組織的な成功モデル」へと進化します。
新規開拓営業のポイント
新規開拓営業を成功させるには、明確なプロセスに加えて実践的な工夫が欠かせません。特にSFA・CRMのツール活用と営業スキル・体制の強化は、成果を左右する重要な要素です。
これらを戦略的に組み合わせることで、営業の効率化と成約率の向上を同時に実現できます。
SFAとCRMの活用法
SFAは営業活動の進捗管理やアプローチ状況を可視化し、チーム全体で情報共有を可能にします。また、CRMは顧客情報を一元管理し、過去の取引や問い合わせ内容を基に最適な提案を行うための仕組みです。
▼ツールの活用例
このようにSFAとCRMを連携させることで、営業活動は属人的なものから、データを根拠にした再現性の高い営業体制へと進化します。
必要なスキルと営業体制の構築
新規開拓を継続的に成果へつなげるには、個人スキルと組織体制の両面を整備する必要があります。
求められるスキルには、ヒアリング力・提案力・情報収集力・プレゼン力などが挙げられます。体制づくりのポイントは以下のとおりです。
項目 | ポイント |
部門連携 | マーケティング部門と営業部門が共同でリードを創出・育成 |
教育・研修 | 営業スキルを標準化し、継続的に底上げする |
KPI設定 | 成果を数値で可視化し、改善サイクルを回す |
特に展示会やイベントは、マーケティングと営業の協働効果が発揮される場です。部門を越えた連携体制を整えることで、個人の努力に依存しない「組織として成果を出す営業活動」が実現します。
新規開拓営業における展示会の意義
SFAやCRMによるデータ管理と組織体制の整備に加え、実際に新規顧客と出会う「場」の構築も欠かせません。なかでも展示会は、営業とマーケティングの連携が最大限に発揮されるリアルな接点の場となり得ます。
オンライン施策では得にくい“対話”と“体験”を通じて、信頼関係を構築できます。
▼展示会が新規開拓営業に有効な理由
リード獲得:興味・関心の高い来場者と直接会話できる
短期間での関係構築:対面で課題を把握し、提案までつなげやすい
ブランド理解の促進:空間デザインやデモンストレーションを通じて自社の強みを体感してもらえる
営業・マーケティング連携の強化:取得データをCRMで活用し、フォローアップを仕組み化できる
展示会を新規開拓の戦略的チャネルとして活用することで、顧客との信頼構築と商談化の両立が可能になります。
営業成果につながる展示会の出展を実現したい場合は、サービスページをご確認ください。
まとめ
この記事では、新規開拓営業について以下の内容を解説しました。
新規開拓営業とは
新規開拓営業における課題
新規開拓営業のプロセス
新規開拓営業のポイント
新規開拓営業は、企業の成長を支える重要な取り組みです。成果を上げるには、ターゲットを明確にし、展示会やSNSなど複数のチャネルを活用した効果的なアプローチが欠かせません。また、SFA・CRMによる情報共有やデータ分析を通じて営業活動を仕組み化し、継続的に改善を図ることが重要です。
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なお、新規開拓営業として展示会への出展を検討している場合は、こちらの資料をぜひご覧ください。







