catch-img

ブランドマーケティングとは。消費者を惹きつける戦略のポイントと施策

消費者の購買行動は、商品の性能や価格だけで決まるものではありません。

ブランドへの共感や信頼、さらには「そのブランドを選びたい」という感情が、購入を後押しする重要な要素となっています。そのため、企業が競合に打ち勝ち、持続的な成長を実現するためには“ブランドマーケティング”が欠かせません。

本記事では、ブランドマーケティングの定義やブランディングとの違い、成功に導く具体的な手法、そして認知度・ロイヤリティを高めるための施策を解説します。

なお、展示会への出展を検討している場合は、こちらの資料をぜひご覧ください。

\成功しない要因が分かる/展示会出展で困ったときに読む資料

WPバナー_01

目次[非表示]

  1. 1.ブランドマーケティングとは
  2. 2.ブランドマーケティングとブランディングの違い
  3. 3.ブランドマーケティングを成功させるポイント
    1. 3.1.顧客ニーズを捉えるアプローチ
    2. 3.2.競合他社との差別化
  4. 4.ブランド認知度向上とロイヤリティを高めるための施策
    1. 4.1.①一貫したメッセージ発信
    2. 4.2.②顧客参加型のコミュニケーション
    3. 4.3.③ロイヤリティプログラムとアフターサービスの充実
  5. 5.ブランド価値を高める展示会の開催
  6. 6.まとめ

ブランドマーケティングとは

ブランドマーケティングとは、商品やサービスの機能的な特性だけでなく、「ブランド」という無形の価値を活用して顧客との関係を築くマーケティング手法です。単に「知ってもらう」ことを目的とするのではなく、「信頼され、選ばれ、そして支持され続ける」状態を目指します。

ブランドを通じて独自の世界観や価値観を発信することで、企業は価格競争から脱却し、長期的なファンを獲得することが可能です。

例えば、飲料やアパレルといった日常的な商品であっても、消費者は機能性やコストパフォーマンスだけでなく、「そのブランドを持つことの安心感や誇り」といった心理的価値によって購入を決定する傾向があります。

ブランドマーケティングの本質は、「差別化」と「持続的な信頼」の構築にあります。類似製品があふれる市場において、ブランドの個性を際立たせることで唯一無二の存在として認識され、結果として価格に左右されない強固な顧客基盤を築けます。

ブランドマーケティングとブランディングの違い

「ブランドマーケティング」と「ブランディング」は混同されやすい言葉ですが、実際には目的と役割が異なります。

ブランディングはブランドの「軸」をつくる活動、ブランドマーケティングはその「軸を市場に広げる」活動です。両者が連動することで、ブランドの価値が社内外に定着します。

▼ブランドマーケティングとブランディングの違い

項目

ブランドマーケティング

ブランディング

目的

ブランド価値を市場に伝え、消費者行動を促す

ブランドの理念や価値を定義・浸透させる

主な対象

市場・見込み顧客(外向き)

社内・既存顧客(内向き)

活動内容

広告、SNS発信、展示会出展、PR施策

ブランドコンセプト策定、ロゴ・メッセージ開発、社内浸透

成果指標

認知度向上、購買・ロイヤリティの拡大

ブランド認知の一貫性、社員の理解度

例えば、ブランディングが「自社は環境に配慮したサステナブル企業である」というアイデンティティを形づくるプロセスだとすれば、ブランドマーケティングはその価値を市場に発信し、消費者の共感や購買につなげるプロセスです。

つまり、ブランドを“つくる”のがブランディング、“広げる”のがブランドマーケティング。どちらか一方ではなく、両輪で回すことで顧客との信頼が持続的に育まれます。

ブランドマーケティングを成功させるポイント

ブランドマーケティングを成功に導くためには、「顧客理解」と「差別化戦略」の2つが欠かせません。消費者が求める価値を正確に把握し、競合にはない独自の強みを提示することで、ブランドは市場で唯一無二の存在として認識されます。

顧客ニーズを捉えるアプローチ

ブランドマーケティングの出発点は「顧客理解」です。自社のメッセージを一方的に発信するのではなく、消費者が何を求め、どんな体験に価値を感じるのかを把握することが重要です。

効果的な手法としては、以下の2種類が挙げられます。

調査手法

具体例

目的

定性調査

アンケート、ユーザーインタビュー、展示会での来場者ヒアリング など

顧客の感情や体験を理解する

定量調査

購買履歴データ、SNS反応分析 など

行動パターンや市場全体の傾向を把握する

例えば、展示会で新商品を発表する際、来場者の声をリアルタイムで収集・分析すれば、ブランドの印象や改良点を即座に把握できます。

こうした分析を通じて、ブランドは「顧客に寄り添う存在」として信頼を獲得し、ロイヤリティの高いファン層を築くことができます。

競合他社との差別化

似たような商品やサービスが並ぶ市場では、「なぜ自社を選ぶべきか」を明確に示すことが鍵となります。差別化の方向性は大きく3つに整理できます。

▼差別化の種類

差別化の種類

内容

具体例

機能的差別化

製品の品質・技術・デザイン

高性能カメラや独自素材の採用

情緒的差別化

ブランドストーリー・企業理念・社会的活動

サステナビリティや社会貢献を軸に発信

体験的差別化

顧客が体感できる価値や接点

展示会でのデモ体験、パーソナル接客など

例えば、機能面での優位性に加えて、「ブランドを通じてどんな体験や感情を提供できるか」を明確にすることが重要です。

消費者は単に高性能な製品を求めているのではなく、「そのブランドを選ぶことで得られる満足感や共感」を重視する傾向があります。

つまり、製品そのものの価値だけでなく、体験価値や世界観を一貫して発信することが、ブランドの差別化につながります。

ブランド認知度向上とロイヤリティを高めるための施策

ブランドマーケティングの目的は、単に「名前を知ってもらう」ことではなく、「選ばれ続ける存在になる」ことです。そのためには、認知度の向上と顧客ロイヤリティの強化を両輪で進める必要があります。

①一貫したメッセージ発信

消費者はSNSやWebサイト、展示会、広告など、複数のチャネルを通じてブランドに触れます。そのため、チャネルごとに印象が異なると混乱や不信感につながります。

ブランドガイドラインを整備し、ビジュアル・トーン・メッセージを統一することで、ブランド認知を安定的に積み上げられます。

②顧客参加型のコミュニケーション

SNSキャンペーンや展示会での体験型イベントなど、「顧客がブランドの一部になれる仕掛け」をつくることが効果的です。

こうした体験は、消費者に「このブランドに関わりたい」という感情を生み出し、単なる購入者から熱心なファンへの成長を促します。

③ロイヤリティプログラムとアフターサービスの充実

長期的な関係性を育むには、購入後のフォローが欠かせません。ポイント制度や会員限定イベントなどのロイヤリティプログラム、丁寧なアフターサポートは信頼を高めます。

消費者庁が推進する『消費者志向経営』でも、こうした継続的な関係構築が企業価値向上の要とされています。

ブランド価値を高める展示会の開催

展示会は、ブランドの世界観を“体験”として来場者に伝えられる重要な場です。製品やサービスを紹介するだけでなく、空間デザイン・照明・演出などを通じて企業の理念や価値観を五感で感じてもらうことができます。

▼展示会でブランド価値を高めるためのポイント

  • ブランド体験の提供

照明・導線・演出を含む空間デザインによって、来場者がブランドの世界観を自然に感じ取れる空間を構築する

  • 一貫したメッセージの発信

展示物・映像・スタッフ対応など、すべての要素でブランドの理念や価値観を統一する

  • 顧客との対話を活かす

来場者の反応や質問を記録し、次のマーケティング施策に反映する

展示会を“ブランド体験を創る場”として設計することで、単なる販売促進ではなく、共感と信頼を育むブランドマーケティングの一環として長期的な価値を生み出すことにつながります。

ブランドの世界観を効果的に伝える展示会のブースデザインについては、こちらの資料で詳しく紹介しています。

\事例付き/展示会のブースデザインでよくある失敗と押さえておきたいポイント

WPバナー_03

まとめ

この記事では、ブランドマーケティングについて以下の内容を解説しました。

  • ブランドマーケティング

  • ブランドマーケティングとブランディングの違い

  • ブランドマーケティングを成功させるポイント

  • 新規開拓営業のポイント

ブランドマーケティングは、商品やサービスの機能価値だけでなく、「ブランドに共感し、選び続けてもらう仕組み」をつくるための戦略です。

成功の鍵は、顧客理解を起点とした差別化と、一貫したメッセージ発信にあります。また、SNSや展示会などを通じて顧客が参加できる体験を提供し、ロイヤリティを育むことで、短期的な売上ではなく長期的な信頼関係の構築につながります。ブランドの世界観を体現し、顧客に「このブランドでありたい」と思わせることが、競合他社に左右されない強さにつながります。

ビークス』では、ブランドの世界観を伝えるイベント・展示会をトータルでプロデュースしています。企画からブース設計、当日の運営まで一貫してサポートし、商材の魅力やブランド価値を最大限に体現する空間デザインを実現します。

詳細はこちらの資料をご覧ください。

空間から人とブランドをつなぐ!トータルプロデュースのアプローチ

沖田
沖田
ビークスのディレクターです。オンライン・オフラインの展示会業務に関わる方に向けて最適な情報をお届けします。 ビークスは展示会サポート歴20年。イベント企画・デザイン・運営などのノウハウを活かして、展示会の開催・出展をトータルでサポートいたします。
新着記事

展示会に関する記事

マーケティングに関する記事

オンライン展示会に関する記事

展示会・イベントの開催/ご出展をご検討中の方は
お気軽にご相談ください

【受付時間】平日 10:30~19:00
お電話でのお問い合わせはこちら
※在宅勤務実施のためお電話が繋がりにくい場合がございます。以下問い合わせフォームもご活用ください。
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。


人気記事ランキング

新着記事

展示会に関する記事

マーケティングに関する記事

オンライン展示会に関する記事

タグ