マーケティングミックスとは? 基本の4Pと運用のポイント
新たな製品やサービスが次々とリリースされる現代において、自社商材の価値を創出して市場における差別化を図るためには、マーケティング戦略が欠かせません。
マーケティング戦略には一連の手順があり、なかでも実行戦略にあたる“マーケティングミックス”は基本的な考え方の一つです。
マーケティングミックスを正しく理解して、マーケティング戦略の策定・見直しを行うことで、ブランディングや競争力の強化が期待できます。
この記事では、マーケティングミックスの基礎知識や、業務に役立てるポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.マーケティングミックスとは
- 2.マーケティングミックスを構成する4つの要素
- 2.1.①Product(製品)
- 2.2.②Price(価格)
- 2.3.③Place(流通)
- 2.4.④Promotion(プロモーション)
- 3.マーケティングミックスの運用ポイント
- 4.まとめ
マーケティングミックスとは
マーケティングミックスとは、マーケティング戦略において、顧客に購買行動を起こしてもらうために、複数のマーケティングツール・フレームワークを組み合わせて、具体的な実行戦略を計画・実施することです。
基本的なマーケティング戦略は、以下のように一連の手順で進めます。
▼基本的なマーケティング戦略の流れ
①環境分析 |
自社・市場・競合他社などの環境を分析する |
②基本戦略 |
市場の細分化や標的市場の決定、自社製品のポジショニングを行う |
③実行戦略 |
基本戦略に基づいた具体的なアプローチを策定する |
④施策の実行と評価 |
マーケティング施策の実行、評価と改善を行う |
上記のうち、マーケティングミックスは、③の“実行戦略”に該当します。
この実行戦略のフェーズでは、①環境分析と②基本戦略に基づいて、具体的な商品企画・営業活動・販促活動、広告・宣伝などをどのように行うかを決定します。
複数のフレームワーク・ツールを組み合わせて実行戦略を策定することで、顧客との関係構築や、自社を選んでもらうための仕組みをつくることが目的です。
マーケティングミックスを構成する4つの要素
マーケティングミックスで具体的な打ち手を考える実行戦略において、“4P”という4つの要素で構成されるフレームワークがあります。
ここでは、4Pの各要素について解説します。
①Product(製品)
マーケティングミックスの重要な要素となるのが、Product(製品)戦略です。
どのような製品・サービスを提供するかを考えるための第一ステップとなるため、商品の制作に入る前にイメージやコンセプトなどを決定しておく必要があります。
具体的には、前段階となる環境分析や基本戦略策定のフェーズでセグメントしたターゲットを基に、提供する商品の価値・コンセプトを考えます。
製品戦略で考慮する要素として、以下が挙げられます。
▼製品戦略に含まれる要素
製品価値 |
機能・品質・性能、製品利用によって得られる効果 |
ブランド価値 |
デザイン・パッケージ・ロゴ・商品名 |
付随価値 |
アフターサービス・保証 |
商品の機能や性能だけでなく、その商品を購入・利用することでどのような価値があるか、ユーザーにとってどのような感情になるかといった点も重要な要素です。
②Price(価格)
Price(価格)戦略は、市場における価格相場や自社のシェアなどを踏まえて、商品・サービスの価格を決定するフェーズです。
商品を売るためには、顧客がその商品を購入するにあたって、どれくらいの価格であれば支払えるのか、相場や商品価値を考慮して価格を決定する必要があります。
また、競合他社と比較して低価格あるいは高価格にするかといった、どのような価格戦略を打つかについても決定します。
価格戦略の策定例として、以下が挙げられます。
▼価格戦略の策定例
- 市場相場に合わせて価格を設定する
- 競合他社よりも高価格にして、ブランド価値によって付加価値をつける
- 競合他社よりも低価格にして、お手頃価格を強みとして打ち出す
③Place(流通)
Place(流通)戦略のフェーズでは、製品を販売する場所や流通経路、販売場所をターゲットに応じて選定します。
流通経路や販売方法はターゲット層を踏まえて、以下のような要素から決定する必要があります。
▼流通経路の選択要素
- 広範囲の経路に流通させるのか、限定的に流通させるのか
- コンビニやスーパーマーケットなど、気軽に入手できる販売方法か、百貨店といったターゲットを絞った場所で販売するのか
- オフラインのみでの販売か、オンラインでも販売するのか
自社商品を売りたいターゲットのニーズやライフスタイルなどを考慮して、接点を持ちやすい販売場所・方法を検討することが重要です。
④Promotion(プロモーション)
Promotion(プロモーション)戦略では、広告宣伝や販促活動など、商品・サービスを顧客に知ってもらうための取組みについて策定します。
商品・サービスの価格帯やコンセプト、ターゲット層の行動などを基に、どのような方法でプロモーションすれば認知につなげられるかを検討する必要があります。
▼プロモーション方法の例
- テレビ・ラジオのCM
- TwitterやInstagramなどのSNS
- インターネット広告
- 折り込みチラシやフリーペーパーなど
プロモーション戦略のフェーズでは、具体的な手法だけでなく、ターゲットの興味関心を引き、商品の魅力が伝わるアプローチ内容を検討することも欠かせません。
マーケティングミックスの運用ポイント
マーケティングミックスを運用する際は、4Pを構成する4つの要素について、整合性やバランスが取れているか確認することがポイントです。
商品・サービスの品質や価格、ブランド価値などに整合性が取れていないと、顧客の購買意欲を刺激できず、売り上げにつながりづらくなります。たとえば、以下のようなケースが挙げられます。
▼4Pの整合性やバランスが取れていない例
- 低価格の商品に高額なプロモーションを行う
- ターゲットの年齢層に合わないタレントを起用したプロモーションを行う
- 高価格の商品を低価格商品中心の量販店で販売する
4Pを策定する際は、商品・サービスの品質に対して価格は適切か、ターゲット層に届く流通経路やプロモーション方法になっているかなどを確認することが重要です。
また、近年はコロナ禍の影響によって、プロモーション手法にも変化が見られています。BtoBマーケティングの一環として、プロモーションをオンラインで完結できるオンライン展示会を検討することもおすすめです。
まとめ
この記事では、マーケティングミックスについて以下の内容を解説しました
- マーケティングミックスとは何か
- マーケティングミックスを構成する4つの要素
- マーケティングミックスの運用ポイント
マーケティングミックスとは、複数のマーケティングツール・フレームワークを取り入れて、マーケティング戦略のなかの具体的な実行戦略を計画・実施することです。
代表的なフレームワークには4Pがあり、4つの視点で戦略を策定することで、認知度向上、売り上げ増加などにつながることが期待できます。
マーケティングミックスを運用する際は、4Pの各要素について、整合性を確保してバランスを取ることが重要です。コロナ禍におけるBtoBの新たなプロモーション方法として、オンライン展示会の実施を検討してみてはいかがでしょうか。
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