面白い展示会を開催したい! コンセプトの設定方法とアイデア3選
展示会は、自社の商材を参加者にアピールできる貴重な場です。自社ブースに足を運んでもらうことで、企業や商材の知名度を高めたり、見込み顧客を獲得したりする効果が期待できます。
しかし、参加者は限られた時間のなかで複数の競合他社を見て情報収集を行うため、興味の薄いブースには足を運んでもらうことは難しくなります。自社ブースへの訪問を促すには、第一印象で「自社にとって関係がありそう」「面白そう」と思ってもらう必要があります。そこで重要となるのが“コンセプト”の設定です。
展示会の出展を考えている企業担当者のなかには「展示会のコンセプトはどのように設定すればよいのか」「面白い展示会のアイデアを知りたい」などとお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、展示会のコンセプトを設定する方法や面白い展示会のアイデアについて解説します。
目次[非表示]
- 1.展示会のコンセプトを設定する方法
- 1.1.①出展する目的を明確にする
- 1.2.②ターゲット層の興味関心を分析する
- 1.3.③商材の本質を表現するモチーフを決める
- 2.コンセプトに沿った面白い展示会を成功させるアイデア3選
- 2.1.①キービジュアルやキャッチコピーを示す
- 2.2.②世界観をブースのデザインに反映する
- 2.3.③参加型・体験型のコンテンツを設ける
- 3.まとめ
展示会のコンセプトを設定する方法
参加者の興味関心を惹きつける面白い展示会を開催するには、自社の付加価値や独自性をアピールできるコンセプトの設定がカギとなります。
事前にコンセプトを設定することで、“誰に何を、どのようにアピールするか”といった方向性が定まり、一貫性のある訴求を行えます。
展示会のコンセプトは、以下の3つの手順で設定します。
①出展する目的を明確にする
「展示会を通してどのような成果につなげたいのか」を考えて、目的を明確にします。
▼目的設定の例
- 企業や商材の認知度を高める
- 新規の見込み顧客を獲得する
- 既存顧客との関係性を強化する など
目的を明確にしていない場合、「どのようなターゲット層に伝えるか」「何を訴求するか」が曖昧になり、コンセプトが定まらなくなります。また、社内関係者と外部の制作会社との認識に齟齬が生じて、ブースや販促物などを思うように制作できない可能性もあります。
展示会に出展する目的を明確にすることで、目的を達成するために狙うターゲット層や展示する商材などを決定できます。
なお、展示する商材はあらかじめ絞っておくことが重要です。商材が複数あると、一貫性のあるコンセプトを策定することが難しくなります。
②ターゲット層の興味関心を分析する
展示会でアプローチするターゲット層の興味関心について分析を行います。
コンセプトを設定する際は、企業側が伝えたいことだけでなく、“参加者がどう感じるか”という顧客視点が必要です。
自社商材で解決できる課題だけに絞り込まず、ターゲットが持つさまざまな興味関心を把握することで、参加者の共感を得るメッセージを検討しやすくなります。
ターゲット層の興味関心を分析する際は、ペルソナの設定が有効です。
▼ペルソナの設定例
項目 |
例 |
年齢 |
36歳 |
性別 |
男性 |
所属する企業の規模 |
従業員数50人以下 |
業種 |
Web制作会社 |
部署 |
制作事業部 |
役職 |
課長 |
業務上の課題 |
テレワークにより社内コミュニケーションが不足している、また従業員の勤怠管理に時間を要している |
業務における理想 |
社内コミュニケーションの活性化と労務管理の効率化を図りたい |
③商材の本質を表現するモチーフを決める
展示する商材とターゲット層の興味関心を踏まえたうえで、コンセプトを形作るモチーフを決めます。
モチーフを決める際は、商材が持つ特徴や提供できる価値をピックアップして、コンセプトに盛り込む要素を言語化することがポイントです。
▼モチーフを決めるポイント
- 商材の特徴・魅力を伝える直接的なキーワードを列挙する
- 各キーワードの本質をかみ砕いて、伝えたいこと(思想や考え方、体験価値など)を言語化する
- 言語化した言葉の表現方法を変えながら、ターゲット層の悩みや興味関心に響くモチーフにする
▼モチーフの例
商材 |
本質 |
モチーフの例 |
海外Wi-Fiルーター |
世界中で使用できる製品 |
海外輸送コンテナ |
業務負担軽減サービス |
延々と続く業務からの解放 |
地獄からの救済 |
一見して商材と関係のないように思えるモチーフであっても、本質部分が結びついていれば面白いコンセプトに昇華できる可能性があります。
コンセプトに沿った面白い展示会を成功させるアイデア3選
コンセプトに沿った面白い展示会にするには、伝えたいメッセージをキャッチコピーやブースのデザインに落とし込み、独自性のある体験価値を提供することがポイントです。
①キービジュアルやキャッチコピーを示す
コンセプトを表現するキービジュアルやキャッチコピーをブースで示すことによって、参加者の目を惹きインパクトを与えられます。
キービジュアルやキャッチコピーを掲示する際は、誰が見ても直感的に内容を理解できるイラストやメッセージにすることがポイントです。
以下の例は、コストパフォーマンスを重視するユーザーへ向けて、事故を記録する用途以外にも使用できることを示したドライブレコーダーのキャッチコピーです。
▼キャッチコピーの例
「1/10,000だけじゃもったいない!! 9,999/10,000も使えるドライブレコーダー」
▼ビークスがサポートした展示会の事例
また、キービジュアルやキャッチコピーはブースの第一印象となるため、遠くからでも分かりやすい位置に配置する必要があります。
②世界観をブースのデザインに反映する
コンセプトに沿った世界観をブースのデザインに反映することで、視覚的な要素から雰囲気やメッセージが伝わりやすくなります。
ブースに世界観を反映する際に重要なのが、配色です。色の種類によって人に与えるイメージや印象が変わります。設定したコンセプトのテーマカラーを決めて、3色程度でトーン&マナーを揃えることでブース全体にまとまりが生まれます。
▼表現したいイメージとブースの配色例
イメージ |
配色例 |
信頼感、ビジネス、クール |
白×青×グレー |
エコ、自然 |
茶×ベージュ×黄緑 |
健康、元気、食べ物 |
オレンジ×黄×赤 |
▼ビークスがサポートした展示会での事例
表現したいイメージ |
ブースの配色 |
広告担当者の終わらない業務を地獄として表現 |
炎を表現する赤をベースに茶色やオレンジを採用 |
③参加型・体験型のコンテンツを設ける
参加者に「面白い」と思ってもらうには、ブース内で参加または体験できるコンテンツを用意することも有効です。
コンセプトに基づいた参加型・体験型のコンテンツを用意することで、参加者の印象に残りやすくなったり、商材について直感的に理解してもらいやすくなったりする効果が期待できます。
▼参加型・体験型コンテンツの例
- 商品のデモンストレーションコーナーを設置する
- 業務での活用場面を想定したミニゲームを実施する
- VRやARを利用して製造設備の利用体験を行う
▼ビークスがサポートした展示会の事例
アフィリエイト広告担当者の業務負担を減らすサービスをPRするための展示会での事例です。アフィリエイト担当者の業務を“地獄”に見立てて「地獄から解放するために逆転満塁ホームランを放つ」といった体験型アトラクションを展開しました。
まとめ
この記事では、展示会のコンセプトについて以下の内容を解説しました。
- 展示会のコンセプトを設定する方法
- コンセプトに沿った面白い展示会を成功させるアイデア3選
展示会に訪れた参加者の興味関心を惹くには、自社の付加価値や独自性をアピールするコンセプトを設定する必要があります。コンセプトを設定する際は、出展目的とターゲット層の興味関心を踏まえたうえで、商材の本質を表現するモチーフを決めることがポイントです。
また、設定したコンセプトに沿って面白い展示会を成功させるには、キャッチコピーやブースのデザインを通して伝えたいメッセージをアピールするとともに、独自性のある体験価値を提供することが重要です。
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