【オンライン展示会の集客方法】案内メールの書き方と効果計測方法を解説
※2023年1月31日更新
オンライン展示会の開催にあたってはさまざまな準備が必要ですが、なかでも重要といえるのが集客です。
展示会の集客方法には、ダイレクトメールやFAXなど複数の選択肢があります。オンライン開催の場合は“オンライン”という性質に合わせて、メールやSNS、プレスリリースなどのデジタルツールを活用した集客方法とも相性がよいと考えられます。
特にメールでの集客は、接点のある顧客層を呼び込むことができるため、忘れずに実施したいところです。
この記事では、オンライン展示会で案内メールを送る目的をはじめ、具体的な書き方や効果測定方法について解説します。
なお、メール以外の集客方法についてはこちらの記事をご確認ください。
また、集客以外の準備に関しては、こちらの記事で解説しています。
目次[非表示]
- 1.【案内メール前】参加者を集めるポイント
- 1.1.①セグメントごとにメールを送り分ける
- 1.2.②分かりやすい申し込み方法にする
- 2.案内状(案内メール)を送る目的
- 3.案内メールを送るタイミング
- 4.オンライン展示会の案内メールの書き方
- 4.1.案内メールに記載する情報
- 4.2.案内メールの例文
- 5.Googleアナリティクスを用いた効果計測方法
- 5.1.①メールの開封率
- 5.2.②リンクのクリック率
- 6.まとめ
【案内メール前】参加者を集めるポイント
オンライン展示会でより多くの参加者を集めるためには、案内メールの送信方法や申し込み方法などを考慮することがポイントです。
①セグメントごとにメールを送り分ける
顧客をセグメントに分けて、案内メールを送ります。
メールアドレスを取得している顧客のなかでも、自社との関係性や温度感は異なります。商談や成約へとつなげるためには、より見込み度の高い顧客に参加してもらうことが必要です。
案内メールを送信する際は、顧客属性や行動履歴などのデータを基に見込み度合いをセグメントに分けることが重要といえます。
興味関心度が高い顧客には、来場メリットや特典を伝えて、特別感を演出することが大切です。
見込み度合いが高いと考えられる顧客には、以下が挙げられます。
▼見込み度合いが高い顧客の例
- 自社のメールマガジンの登録者
- 過去に展示会に参加した方
- 継続的に関係性がある取引先
- 直近で資料請求や問い合わせがあった方
②分かりやすい申し込み方法にする
オンライン展示会の申し込みには、分かりやすい方法を用意することが重要です。
申し込み方法が複雑な場合、顧客側が面倒に感じてしまい、申し込みを断念してしまう可能性があります。
案内メールには、目立つ場所に申し込みフォームのURLを掲載するとともに、入力項目や導線を簡単かつ短時間で入力できるように調整することが必要です。
▼申し込みフォームの作成ポイント
- 最低限の入力項目に絞る
- 必須項目と任意項目を明確にする
- エラーの箇所と内容を表示する
- 確定前の申し込み内容の確認画面を用意する
- スマートフォンの画面にも対応させる
案内状(案内メール)を送る目的
オンライン展示会の案内状(案内メール)には、展示会の開催について知ってもらい、当日の参加を促す目的があります。
オンライン展示会は、自社商品・サービスの認知拡大をはじめ、顧客への関心喚起を促したり、新商品・新技術を発表したりする場です。そのため、潜在顧客だけでなく、既存顧客や過去に接点を持った顧客も集客のターゲットとなります。
案内メールであれば、取引先をはじめ、過去に名刺交換・資料請求・問い合わせがあった際に取得したメールアドレス宛に送信できます。企業・商材についてすでに認知している状態となるため、メールを見てもらいやすく、参加のハードルも下がりやすいといえます。
また、案内メールでは、開催日時だけでなく、コンセプトや商品・サービスの概要、参加メリットを伝えることが可能です。
なお、案内状と似ているツールとして、招待状(招待メール)があります。いずれも展示会への集客を最終目的としているものの、用途が異なります。
▼案内状と招待状の違い
種類 |
違い |
案内状 |
商品・サービスのプロモーションを行う |
招待状 |
来賓として招き、おもてなしをする |
明確な違いはありませんが、招待状のほうがより特別感があり、既存顧客や得意先に対する“おもてなし”の意味合いが強くなります。
案内メールを送るタイミング
オンライン展示会の案内メールは、開催当日の2週間〜1ヶ月前に送信することが有効です。また、受付完了メールやリマインドメールを送ることで、開催日時の失念を防止したり、顧客の意欲を高めたりできます。
▼案内メールを送るタイミング
タイミング |
詳細 |
2週間~1ヶ月前 |
|
1週間前 |
|
また、オンライン展示会に関するメールは、以下のタイミングで送付します。
▼オンライン展示会に関するメールを送るタイミング
タイミング |
詳細 |
参加申し込み後 |
|
1週間前 |
|
開催前日 |
|
開催当日 |
|
開催後 |
|
オンライン展示会の案内メールの書き方
オンライン展示会の案内メールは、基本情報を分かりやすく掲載するとともに、興味を惹く内容にすることがポイントです。
基本的なビジネスメールと大きな違いはありませんが、開封してもらうことが前提となるため、件名のつけ方を工夫します。
また、案内メールは興味を持ってもらえそうな顧客に対して送ると効果が期待できます。
▼案内メールに興味を持ってもらえそうな顧客
- メルマガ登録をしている方
- オフライン展示会やセミナー、商談会に来場したことのある方
- ホームページで資料ダウンロードや問い合わせがあった方
ここからは、案内メールの書き方や例文について具体的に解説します。
案内メールに記載する情報
案内メールには、オンライン展示会の基本情報を漏れなく記載することが必要です。読み手に対して、どのような商材の展示会なのか、アピールポイントや展示会の目的などを伝えます。
基本情報は、表にまとめる、箇条書きにするといった直感的に分かりやすい構成にすることもポイントです。また、不明点を確認・相談したいという顧客・取引先もいるため、末尾には担当者の連絡先を記載します。
▼案内メールに記載する情報
- 件名
- 企業名、担当者名
- 展示会の詳細(開催日時・内容など)
- 展示会のURLやアクセス方法
- 出展内容・商材
- 問い合わせ先
なお、オフライン展示会と同時開催する場合は、会場へのアクセス方法も記載する必要があります。
案内メールの例文
案内メールの文章は、顧客・取引先への挨拶から始まり、オンライン展示会の基本情報をまとめることが一般的です。
ここでは、オンライン展示会の案内メールの例文をご紹介します。基本的な文面をベースに、開催するオンライン展示会の目的や商材、顧客に合わせて内容を調整してみてはいかがでしょうか。
▼メーカーのオンライン展示会の場合
件名:【無料特典付き】新商品〇〇に関するオンライン展示会開催のご案内 本文: 平素より弊社商品(サービス)をご利用いただき、誠にありがとうございます。 さて、弊社では、◯月から発売される新商品の発表に先駆けて、オンライン展示会を開催いたします。 展示会では、新商品の特徴をご紹介しながら、お得なオンラインによる商談予約もお受けいたします。 ◯ヶ月にわたって開催いたしますので、ご都合がよろしい時間にご参加いただけます。 【展示会の詳細】 開催期間:20XX年〇月〇日(〇)~〇月〇日(〇) 弊社一同、たくさんの方のご参加をお待ちしております。 ご不明点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。 ※以下署名 |
Googleアナリティクスを用いた効果計測方法
オンライン展示会の案内メールを送信したあとは、どれくらい開封されたのか、効果計測を行うことが重要です。
効果計測が必要なのは、主に開封率とクリック率の2つとなります。
▼開封率とクリック率
方法 |
詳細 |
開封率 |
メールを受け取った人のうち、どれくらいの人数がメールを開封したかを表す |
クリック率 |
メールを開封した人のうち、どれくらいの人数がリンク先を開いたかを表す |
効果計測には、Googleアナリティクス(以下、GA)、Googleアナリティクス4(以下、GA4)を使用すると便利です。
GAとは、Google社が提供するアクセス解析ツールのことです。Webサイトを訪問したユーザーの流入経路や、メールの開封率などの動向をさまざまな視点から分析できます。
GA4は、2020年10月にリリースされたGAの最新版です。スクロール数やサイト内検索などの“イベント”が自動で計測できることが特徴です。
なお、GAについては2023年7月に計測終了が発表されています。これから効果計測を始める場合は、GA・GA4の両方を使ってデータを取得することが望ましいといえます。
出典:Google アナリティクスヘルプ『新機能』『ユニバーサル アナリティクスのサポートは終了します』
①メールの開封率
メルマガ内の画像にパラメータ付きURLを貼りつけて、その画像が読み込まれた数から開封率を測定します。GAの“Measurement Protocol”という機能を用いて測定することが可能です。
▼開封率の測定手順
- GAにログインする
- “Google Hit Builder”にアクセスしてパラメータを記入する
- “validate hit”をクリックしてコードを生成する
- 生成されたコードをコピーする
- 画像タグ<img src=~>の末尾にコードを追加する
- 上記のコードをメール文に埋め込む
- メルマガ送信
- GAのイベント画面に表示された、合計イベント数で開封数を確認する
- 合計イベント数(開封数)÷ 配信したメールの数で開封率を算出する
手順3において、パラメータ付きのURLを作成する際は、以下のように必要項目を設定します。
▼パラメータの設定方法
パラメータ名 |
設定する値 |
v(プロトコルのバージョン) |
1 |
t(ヒットタイプ) |
event |
tid(トラッキングID・ウェブプロパティID) |
プルダウンからGAのアカウントを選択 |
cid(クライアントID) |
リロードボタンをクリックすると自動で生成 |
ec(イベントカテゴリ) |
email |
ea(イベントアクション) |
open |
dp(ドキュメントパス) |
「/email/」や「/email/test」など、「/」から始まる文字列を設定 |
そのほかの項目やご不明点については、こちらのサイトをご参照ください。
Measurement Protocol のパラメータ リファレンス
②リンクのクリック率
クリック率は、ダミーパラメータと呼ばれる設定をして測定します。ダミーパラメータをメール内に埋め込むことで、メルマガ経由の流入を計測できます。
ダミーパラメータの作成には、“Google Analytics Campaign URL Builder”という機能を利用します。
▼クリック率の測定手順
- メルマガでアクセスさせたいURLを入力する
- Google Analytics Campaign URL Builderで、Source・Medium・Nameを設定する
- メルマガでアクセスさせたいURLの“?”以降にダミーパラメータを追加する
- 発行されたURLをメルマガの本文に埋め込む
- GAのトラフィック欄からメール流入の数を確認する
また、手順1において、ダミーパラメータを作成する際は、以下の設定を行います。
▼ダミーパラメータの設定方法
パラメータ |
設定する値 |
Website URL |
アクセスさせたいURL |
Campaign Source |
どの媒体から来たか任意の~参照元を入力 (例:newsletter、facebook、mailmagazineなど) |
Campaign Medium |
メディアの種類を入力(例:email、postなど) |
Campaign Name |
キャンペーン名(任意)を設定する
(メールの配信日や内容など分かりやすいものを自由に設定)
|
パラメータの詳細は、こちらのサイトをご参照ください。
まとめ
この記事では、オンライン展示会の案内メールについて、以下の内容を解説しました。
- 参加者を集めるポイント
- 案内メールの目的
- 案内メールの送信タイミング
- 案内メールの書き方
- GAを用いた効果計測方法
オンライン展示会の案内メールには、接点のある顧客に展示会の情報をお知らせして、参加を促す目的があります。開催当日の2週間〜1ヶ月前の数回にわたって送信することで、申し込み忘れの防止や参加意欲の向上が期待できます。
また、案内メールを作成する際は、基本情報を記載するとともに、受け取った人が見やすい構成に工夫することが重要です。さらにメールの配信後は、効果計測をして開封率やクリック率を確認して、改善を行うことも欠かせません。
『ビークス』では、オンライン展示会の制作から運営までをフルサポートしております。また、展示会後の営業活動までを見据えた細やかなサービスも提供しております。
些細なことでもお気軽にご相談ください。