デジタルマーケティング×フレームワーク! 自社・他社理解に役立つ6つの種類
近年、スマートフォンやSNSの普及によって、消費者の購買行動が多様化しています。企業においては、さまざまなメディアから収集した消費者データを活用して、ターゲットに合わせた適切なアプローチを行う“デジタルマーケティング”が重要視されています。
デジタルマーケティングで効果的な戦略を立てるためには、現状課題を抽出したり、競合他社や市場との関係性を把握したりと、複数の切り口で情報を整理・分析していくことが重要です。
フレームワークを活用することで、より効率的かつ有効なマーケティング施策を検討できるようになります。
この記事では、デジタルマーケティングに活用できるフレームワークを目的別で解説します。
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フレームワークとは
フレームワークとは、ビジネス活動や開発業務などにおいて、意思決定、戦略立案に役立てられる骨組み・枠組みです。マーケティングの分野においては、自社課題の抽出や分析、解決をするための有用な考え方・進め方を確立した枠組みを指します。
デジタルマーケティングで具体的な戦略を立てる際、チーム全体で思考・アイデアがまとまっていないと、課題解決の糸口を見つけることは難しくなります。
フレームワークを活用すれば、多角的な視点で自社を把握できるほか、論理的な考え方で情報を整理・分析できるようになります。
めまぐるしく変わるビジネス環境、消費者の価値観を捉えて、それに合わせてビジネスモデルやアプローチを見直していくために、フレームワークを活用した戦略立案が重要です。
自社理解に役立つフレームワーク
まずは、市場において自社がどのような立ち位置にいるか、現状分析を行う必要があります。
①3C分析
3C分析は、自社を取り巻く環境や、自社の業界での立ち位置を分析して、事業を成功させる要因を導き出すためのフレームワークです。
以下の3つの要素において情報を収集して、客観的事実に基づいた分析を行います。
▼3C分析の要素
Customer (顧客) |
顧客の行動や思考、購買要因、市場規模、市場のニーズ |
Competitor (競合) |
競合他社の市場・シェア、製品戦略、流通戦略、顧客層 |
Company (自社) |
経営戦略、製品戦略、経営資源 |
顧客・競合という外部環境と、自社の内部環境の両面を分析することで、自社の強み・弱みが明確になり、どのような市場、価値で訴求することが望ましいかを検討できます。
3C分析については、こちらの記事で詳しく解説しています。
②SWOT分析
SWOT分析とは、強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat)を明確化して分析するフレームワークのことです。
自社の内部環境と自社ではコントロールできない外部環境を、プラス要因とマイナス要因に当てはめて、分析します。
▼SWOT分析の要素
プラス要因 |
マイナス要因 |
|
内部環境 |
Strength(強み)
|
Weakness(弱み)
|
外部環境 |
Opportunity(機会)
|
Threat(脅威)
|
内部環境には、顧客数や拠点数、認知度、商品の価格、技術力などが該当します。また、外部環境には、市場の動向や法改正、経済状況、自然災害による影響などが挙げられます。
SWOT分析を活用すれば、自社だけでなく競合他社の分析も可能です。現状や将来的に抱えそうな問題を客観的に分析することで、具体的な目標設定や戦略立案に役立ちます。
戦略立案・目標設定に役立つフレームワーク
次に、自社分析や競合他社の分析を踏まえて、どのような目標を設定して、どのように戦略を行うかを決めていきます。
③4P分析
4P分析は、製品・価格・宣伝方法・販売場所などのバランスを検討して、市場に売り出すための企画やマーケティング施策を検討するフレームワークです。
以下の4つの要素を企業側の視点で分析して、どのような商材を・いくらで・どこで、どのように販売するか検討します。
▼4P分析の要素
Product(製品) |
機能、品質、デザイン、ブランド力、保証、サービス |
Price(価格) |
販売価格、支払い方法、割引率、ポイント制度 |
Place(流通) |
販売場所、店舗展開、在庫の量・場所、流通チャネル |
Promotion(販促) |
宣伝広告、イベント、展示会、SNS |
4P分析を行う際は、ターゲットや目的を明確にしたうえで、製品の特性に合った価格、販売方法などと整合性が取れているかを検討することが重要です。
事業の方向性を明らかにすることによって「価格と機能性がマッチしていない」「製品の購入者層と広告のコンセプトがずれている」といった問題を防げます。
なお、4P分析が用いられるマーケティングミックスについては、こちらの記事をご確認ください。
④SMART
SMARTは、自社分析の結果を基に、目標設定する際に役立つフレームワークです。
以下の5つの要素がすべて含まれるように意識することで、より具体的かつ現実的な目標設定に貢献します。目標実現に向けて施策を行う従業員にも理解しやすい目標が重要です。
▼SMARTの要素
Specific |
具体的か |
Measurable |
計測できるか |
Attainable |
達成可能か |
Relevant |
目標に関連性があるか |
Time-Oriented |
期限が明確か |
上記の要素を含めた目標例として、以下が挙げられます。
▼SMARTを意識した目標例
- 年度末までに、前年度比で120%となる年商3億円を達成する
- 来年第2四半期までに、新規契約5件・リピート契約10件の総額3,000万円を受注する
- 来月キャンペーンを開催して、新商品の売り上げを定番商品の10%伸ばす
戦略実行・改善に役立つフレームワーク
最後に、設定した目標や計画した戦略を実行に移します。また、実施するだけでなく、振り返りによって改善点を見つけて、施策の見直しに役立てることが重要です。
⑤PDRサイクル
PDRサイクルは、マーケティング施策をスピーディに実行するための実践的なフレームワークです。PDCAサイクルの次なる手法として注目を集めています。以下の3つの要素でマーケティング施策を行い、改善を繰り返します。
▼PDRサイクルの要素
Preparation(準備) |
目標設定、施策の検討 |
Do(実行) |
施策の実行 |
Revie(評価) |
結果の評価、実行した施策の見直し |
PDRサイクルは、短期間なスパンで施策の評価と課題改善を行うため、小さな問題や変化に対応しやすく、目標達成までの時間がかかりにくいのが特徴です。
目標や課題改善後のイメージが明確で、市場の動向やニーズなどの移り変わりが激しいなかでもスピード感を持ってアプローチしたい場合に特化しています。
⑥KPT法
KPT法は、Keep(継続)・Problem(問題点)・Try(挑戦)の頭文字をとった言葉で、行動や業務などの振り返りに役立つフレームワークです。
ホワイトボートに以下のような枠を作成後、付箋を活用して、チームで問題点や改善点などを可視化します。開催するのは、目標に向けた施策が終わったタイミングや毎週金曜日・毎月1日のように定期的なタイミングが目安です。
▼KPT法の要素と例
Keep(継続したい点) |
Try(問題点に対して挑戦したい点) |
|
|
Problem(改善が必要な問題点) | |
|
参加者が思いついたまま付箋に記入することで、多様かつ多くの意見が集まります。実施する際は、意見を出しやすいように最大10人を目安にチームをつくったり、進行役を置いたりすることが大切です。
KPT法の活用で、課題の早期発見・解決やチームのコミュニケーション促進、組織力の向上などにつながります。
まとめ
この記事では、フレームワークについて以下の内容を解説しました。
- フレームワークとは
- デジタルマーケティングに活用できる6つのフレームワーク
デジタルマーケティングを実施する際は、自社の現状や市場・競合他社との関係性を捉えて、多角的な視点から有効な施策を検討する必要があります。フレームワークを活用することで、情報を整理・分析して、どのような施策が有効なのか、論理的に導き出すことが可能です。
自社の分析を行ったあとは、集客を促します。集客方法としては、SEOやWeb広告、SNSマーケティング、オンライン展示会などが挙げられます。
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