展示会ブースをシンプルなデザインにする効果。設計時に役立つ4つのコツ
展示会で認知の拡大やリードの獲得などの成果につなげるためには、自社のブースに足を運んでもらい、商材に興味関心を持ってもらえるブースづくりが必要です。
ブースのデザインには、展示会のテーマや業種、商材の特性などに応じた多様なバリエーションがあります。なかでもデザインの要素を必要最小限に絞った“シンプルなデザイン”は効果的といわれています。
展示会の出展を控えている企業担当者のなかには、「シンプルなデザインのブースにはどのような効果が期待できるのか」「訴求力を高めるにはどのような工夫が必要か」などと気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、展示会のブースをシンプルなデザインにする効果と設計のアイデアについて解説します。
目次[非表示]
- 1.展示会のブースをシンプルなデザインにする効果
- 1.1.メッセージが伝わりやすくなる
- 1.2.設計や設営のコストを抑えられる
- 2.シンプルなブース設計のコツ
- 2.1.①簡潔で分かりやすい言葉・表現で伝える
- 2.2.②使用する配色を統一する
- 2.3.③レイアウトや掲示物に余白を設ける
- 2.4.④コンセプトや世界観をビジュアルで表現する
- 3.まとめ
展示会のブースをシンプルなデザインにする効果
展示会のブースをシンプルなデザインにすると、参加者への訴求力やコストの面でよい効果が期待できます。
メッセージが伝わりやすくなる
ブースの装飾や使用する色、モチーフなどを絞ってシンプルなデザインにすることで、一番伝えたいメッセージが参加者に伝わりやすくなります。
展示会に訪れる参加者は、限られた時間のなかで複数のブースを見て回ります。自社のブースを見たときに、過度な装飾が施されていたり、パネルやキャッチコピーが複数掲示してあったりすると雑然とした印象となります。自社が取り扱う製品・サービスの雰囲気や配置にもよるため一概にはいえませんが、一般的に情報量が多すぎるデザインは何を伝えたいのかが分かりにくくなる傾向があります。
デザインの要素を削ぎ落して、商材のコンセプトやブランドの世界観、掲示するキャッチコピーなどを絞って視覚的に表現することで、ひと目で“どのような会社・商材なのか”が伝わり、よい印象につながりやすくなります。
設計や設営のコストを抑えられる
ブースのデザインをシンプルなつくりにすると、設計や設営にかかるコストを抑えられます。展示会のブースを制作する際には、デザインの設計や会場での設営などにさまざまなコストがかかります。
▼ブース制作にかかるコスト
- デザインの設計費
- 資材や什器、装飾品の購入費またはレンタル費用
- パネルや看板、案内サインの制作費
- ブースの施工・撤去にかかる人件費 など
シンプルなブースは、使用する資材や什器、装飾品の点数を少なくすることが多く、購入・施工にかかるコストを削減できます。
シンプルなブース設計のコツ
シンプルなデザインの展示会ブースは、参加者にメッセージが伝わりやすくコストの削減も期待できます。一方で、参加者の興味関心を惹きつけるためには、シンプルながらも戦略的なデザインを考える必要があります。
①簡潔で分かりやすい言葉・表現で伝える
参加者に伝えたいメッセージやアピールしたい商品の魅力については、簡潔で分かりやすい言葉・表現で伝えることが重要です。
抽象的で冗長なキャッチコピーを掲示したり、企業が伝えたい情報をパネルや看板などに詰め込んで記載したりすると、参加者の目にとまりにくくなるほか、読む意欲が失われてしまう可能性があります。
「ブースに立ち寄ってみたい」「商品についてもっと知りたい」と思ってもらうには、掲示する情報量や文字数を必要最小限に抑えたうえで、読みやすく・理解しやすいように整えることが必要です。
▼メッセージや魅力を簡潔に伝えるコツ
- 短いキャッチコピーで具体性のあるキーワードを使用する
- 情報の優先順位を整理して、伝えたい内容を絞る
- ベーシックなフォントを使用して視認性・可読性を高める など
▼メッセージで簡潔に表現したブース制作の事例
なお、展示会における効果的なキャッチコピーの例はこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
②使用する配色を統一する
シンプルで魅力的なデザインにするには、ブースに使用する配色を統一してまとまりのある空間を演出することが有効です。
コーポレートカラーや商材の世界観を表現できる配色を選び、使用する色を3つ程度に抑えることで、バランスがよくすっきりとした印象に仕上がります。
色によってイメージが変わるため、“参加者にどのような印象を持ってもらいたいか”を考えて配色を選定することがポイントです。
▼配色でシンプルな空間を演出するコツ
- ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーを70:25:5の割合にする
- ベースカラーには無彩色または明度を上げた薄い色を選ぶ
- 彩度・明度の高い色の組み合わせは避ける
- 色同士のトーンを合わせる
- 色の変化がなだらかなグラデーション配色にする など
▼配色に統一感を持たせたブース制作の事例
③レイアウトや掲示物に余白を設ける
ブースのレイアウトや掲示物に余白を取り入れたデザインにすると、展示する商材、伝えたいメッセージなどを際立たせることが可能です。
また、余白を設けた開放的でゆとりのあるブースは、スタイリッシュで洗練された雰囲気やゆったりとした雰囲気、高級感などを演出できます。
説明用のパネルや看板などに記載するテキストについても余白を取り入れることで、情報のまとまりが生まれて見やすく・読みやすくなります。
▼余白を取り入れたデザインの例
- 商材を展示する間隔を広めにとる
- 掲示物に記載する文字の字間・行間を広めにとり、周囲の余白を多くする
- 説明用のパネルや看板を掲示する間隔を広めにとる など
▼レイアウトに余白を設けたブース制作の事例
なお、展示会のパネル制作のコツや作り方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
④コンセプトや世界観をビジュアルで表現する
ブースのデザインをシンプルにする際は、商材のコンセプトや世界観、ブランドのメッセージなどをビジュアルで表現することが重要です。
写真・イラスト・象徴的なモチーフなどをブースのメインビジュアルとして掲示することで、参加者の印象に残りやすくなるほか、言葉だけでは伝わりにくい抽象的なメッセージを表現できます。
また、パネルや看板などのテキスト・図表で伝える情報量を減らすことで、ブース全体が雑多な印象になるのを防げます。
▼ビジュアルで表現したブース制作の事例
なお、事例集はこちらのページでご覧いただけます。
まとめ
この記事では、展示会ブースのデザインについて以下の内容を解説しました。
- 展示会ブースをシンプルなデザインにする効果
- シンプルなブース設計のアイデア4選
デザインの要素を最小限に抑えたシンプルなデザインの展示会ブースは、参加者にメッセージが伝わりやすくなるほか、設計・設営コストの削減を図れます。
シンプルでありながら訴求力のある魅力的なブースをつくるには、簡潔な言葉で魅力を伝えるとともに、配色を統一する、余白を設ける、ビジュアルでコンセプトや世界観を表現することがポイントです。
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