
ショールームのデザインで魅力が伝わる設計のポイント。ビークスの設計事例3選
自社の商品・サービスを展示するショールームは、企業と顧客のつながりを創出する貴重な場所といえます。
なかでもデザインの設計は、来場者に与える印象を左右する重要な要素となるため、商品・サービスの価値や魅力が伝わる空間づくりが求められます。
この記事では、ショールームにおけるデザインの役割や商品の魅力が伝わるデザイン設計のポイント、ビークスの設計事例について紹介します。
なお、ショールームの目的や役割についてはこちらの記事をご確認ください。
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目次[非表示]
- 1.ショールームにおけるデザインの役割
- 2.商品の魅力が伝わる!ショールームのデザインを設計するポイント
- 2.1.➀目的とターゲットを設定する
- 2.2.②企業らしさや商品のアイデンティティを体現する
- 2.3.③動線設計・ゾーニングで情報を分かりやすく伝える
- 2.4.④インタラクティブなコミュニケーションを取り入れる
- 2.5.⑤映像・音楽・照明で空間を演出する
- 3.ビークスが設計したショールームのデザイン事例
- 3.1.事例1|内外にブランドフィロソフィーを浸透させ信頼感を醸成するショールーム
- 3.2.事例2|会社紹介から営業活動までつなぐ総合ショールーム
- 3.3.事例3|ブランドコミュニケーションを促進する一体的な空間づくり
- 4.まとめ
ショールームにおけるデザインの役割
ショールームでは、顧客がオフィスや店舗に訪問したり、商品カタログを見たりするだけでは体験できない価値を提供することが可能です。レイアウトや動線、空間演出などを設計するデザインには、重要な役割があります。
▼ショールームのデザインが持つ役割
- 来場者がスムーズに情報収集を行えるようにする
- 世界観やメッセージを視覚的に伝える
- 顧客体験価値を高める など
来場者がスムーズに情報を取得できるレイアウトをデザインすることは、商品の魅力・特徴を深く理解してもらうために必要となります。
また、デザインを通じてブランドの世界観や企業のメッセージを空間全体で体現することにより、商品の価値を直感的に訴求できます。来場者の心に響くアプローチを行うために、視覚的なデザインの要素は重要な役割を果たします。
さらに、ショールームのデザインは顧客体験価値にも影響します。特別な体験ができるスペースやおもてなしに配慮した快適な空間づくりにこだわることで、来場者の印象アップや次の行動への後押しにつなげられます。
商品の魅力が伝わる!ショールームのデザインを設計するポイント
ショールームのデザインを設計する際は、来場者に対して「どのような情報を伝えるか」「どのような感情や行動を引き出したいか」を考えることがポイントです。
➀目的とターゲットを設定する
ショールームの目的とターゲットとなる来場者を設定することが重要です。
目的やターゲットによって、ショールームで提供する情報や体験は変わります。
始めにショールームの目的とターゲットを設定することで、デザインの軸となるコンセプトを設計しやすくなり、一貫性のある空間づくりが可能になります。
企業がショールームを開設する目的には、主に以下が挙げられます。
▼ショールームの目的
- ブランドイメージの構築・向上
- 商談機会の獲得
- 既存顧客との関係構築 など
ターゲットとする来場者については、商品の顧客層や目的に合わせて業界・職種・部門・役職といった属性を設定することがポイントです。
②企業らしさや商品のアイデンティティを体現する
ショールームのデザインでは、企業らしさや商品のアイデンティティを反映させて、来場者に自然と伝わるような空間づくりが必要です。
デザインに体現する要素には、以下が挙げられます。
▼デザインに体現する要素
- 企業の理念やビジョン
- ブランドの根幹となる考え方や価値観
- ブランドが持つイメージや世界観 など
これらの要素を踏まえて、色・素材・見せ方などの視覚的な表現に落とし込むことにより、来場者への直感的な訴求が可能になります。ブランドの理解促進や共感の醸成につながる効果が期待できます。
③動線設計・ゾーニングで情報を分かりやすく伝える
来場者がスムーズに情報を取得・理解できるようにするには、動線設計・ゾーニング(※)が重要になります。
▼動線設計・ゾーニングのポイント
- 商品の種類やブランドのカテゴリごとに展示スペースを分ける
- 来場者が歩く経路を想定して段階的に情報を提供する流れをつくる
- 迷わず必要な情報にアクセスできるように誘導・情報サインを配置する
- 商談や休憩のスペースは展示スペースと空間を仕切る など
商品の展示順や見せ方、説明の流れなどを考慮してショールームのレイアウト、動線を設計することで、商品の特徴・魅力が伝わりやすくなります。
また、見せ方のパターンとして、ストーリー性のある訴求で順序立てて展示を見せる場合と、複数商品のラインアップ全体を見るために回遊させる場合があります。商品の特性に合わせて、効率よく見て回れる動線を設計することがポイントです。
※ゾーニングとは、スペースを用途別に区画すること
④インタラクティブなコミュニケーションを取り入れる
展示スペースや動線上にインタラクティブ(双方向性)なコミュニケーションを取り入れることがポイントです。
▼インタラクティブなコミュニケーションの取り入れ方
- 商品を実際に試せる体験ブースを導入する
- 商品のプランや仕様をシミュレーションできるディスプレイを設置する
- 展示スペースに商品情報の検索を行えるタッチパネルを設置する
- 企業スタッフへの相談ブースやAIチャットボットを導入する など
視覚的な要素だけでなく、来場者が実際に「触れる」「操作する」といった体験を盛り込むことで能動的な情報収集が可能になります。これにより、商品に対する理解が深まったり、記憶に残りやすくなったりする効果が期待されます。
⑤映像・音楽・照明で空間を演出する
商品の魅力やブランドの世界観を効果的に伝えるには、映像・音楽・照明を活用して空間を演出することがポイントです。
▼空間演出の具体例
- デジタルサイネージを設置して商品のコンセプト動画を流す
- コンセプトに適したBGMを流して雰囲気づくりを行う
- 休憩スペースは暖かみのある照明で落ち着いた空間をつくる など
商品のイメージにマッチする空間演出を行うことで、ブランドが持つ世界観をショールームで体感してもらえます。また、快適に感じられる空間をつくることにより、体験価値が高まり好印象につながります。
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ビークスが設計したショールームのデザイン事例
ビークスでは、目的や商品の特性に合わせたさまざまなショールームのデザインを設計しています。ここからは、当社の事例を3つ紹介します。
事例1|内外にブランドフィロソフィーを浸透させ信頼感を醸成するショールーム
100年続く老舗機械メーカーさまにて、内外にブランドフィロソフィーを浸透させて信頼感を醸成するショールームをご提案しました。
ただ製品を展示して体験するだけではなく、根底にある哲学と歴史を軸にして、ターゲットには信頼感を、社内に向けてはより強い自社理解を得られるようにコミュニケーションを取り入れました。これにより、独自のストーリーを持った空間となりました。
事例2|会社紹介から営業活動までつなぐ総合ショールーム
注文住宅を中心とした建築物の設計・施工を手掛ける企業さまでは、オフィスに併設する総合ショールームのリニューアルをサポートしました。
会社の歴史やスタッフを紹介するブース、住空間を表現したインテリアコーディネート、内装材や設備を展示したブース、相談・契約を行える商談ブースなど、家づくりのプロセス全体で来場者とのコミュニケーションを実現しています。
事例3|ブランドコミュニケーションを促進する一体的な空間づくり
レインウェアの製造を手掛ける企業さまでは、“ショールーム”という形式にとらわれず、社内外の関係者や顧客とのブランドコミュニケーションを促進する場所として空間づくりをサポートしました。
ワークウェア・アウトドアウェアとしてのブランドを育てていく意味を込めて、“キャンプ”という遊び心のあるコンセプトを設計。ブランドの歴史や価値観を表現した“らしさ”が際立つ空間を実現しています。
まとめ
この記事では、ショールームのデザインについて以下の内容を解説しました。
- ショールームにおけるデザインの役割
- ショールームのデザインを設計するポイント
- ビークスが設計したショールームのデザイン事例
ショールームのデザインには、来場者による情報収集を円滑にするとともに、ブランドの世界観や企業のメッセージを伝えたり、顧客体験価値を高めたりする役割があります。
デザインの設計を依頼する際は、目的・ターゲットを明確にしたうえで、「企業らしさやアイデンティティをどう表現するか」「情報提供やコミュニケーションをどのように行うか」などを考えることがポイントです。
『ビークス』では、ショールームやオフィス、イベントブースなどのスペースデザイン・空間演出をサポートしています。ショールームの新設・リニューアルを検討している方や、空いたスペースの活用法を探している方はぜひご相談ください。
詳しくは、こちらをご確認ください。
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