
展示会ディスプレイの効果と訴求力を高める9つのポイント|デザイン事例付き
※2026年6月17日更新
展示会において、商品配置や装飾、照明などを通じて商材の魅力を視覚的に伝える「ディスプレイ」は、集客を左右する重要な施策です。
展示会の来場者は、通路を歩きながらわずか数秒という短時間でブースの印象を判断するため、配色のルールや目的を持った動線設計、そしてメイン商材の効果的な見せ方が成果に直結します。さらに、デジタルサイネージや体験型のコンテンツをうまく活用することで、ブースの訴求力や来場者の滞在時間を向上させることが可能です。
この記事では、展示会ディスプレイがもたらす効果や具体的な設計のポイント、配色戦略、小規模ブースで存在感を出す工夫について、事例を交えながら詳しく解説します。
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目次[非表示]
- 1.来場者の目を惹くディスプレイとは
- 2.展示会のディスプレイが持つ3つの効果
- 2.1.①ブースへの注目を集める
- 2.2.②商材を魅力的に見せる
- 2.3.③イメージを強く印象づける
- 3.訴求力アップ! 展示会のディスプレイをつくる9つのポイント
- 3.1.①メイン商材の存在を際立たせる
- 3.2.②アイキャッチをつくる
- 3.3.③色やテーマでカテゴライズして展示する
- 3.4.④配色・カラー戦略で統一感をつくる
- 3.5.⑤訴求したい内容に合わせて装飾を取り入れる
- 3.6.⑥動き・体験の要素を取り入れる
- 3.7.⑦デジタルサイネージ・モニターを活用する
- 3.8.⑧伝えたい情報に合わせてパネルを設置する
- 3.9.⑨演出したい雰囲気に合わせて照明を活用する
- 4.小規模ブース(1〜2小間)でのディスプレイの工夫
- 5.商材のコンセプトを反映したブースデザインの事例紹介
- 6.まとめ
来場者の目を惹くディスプレイとは
展示会のディスプレイには、自社商品・サービスの魅力や特徴を分かりやすくアピールする役割があります。オフライン・オンラインを問わず、来場者の目を惹く魅力的なディスプレイにするには、以下の要素を満たすことが重要です。
▼魅力的なディスプレイの要素
役割 | 要素 |
自社の商材を伝える | どのような商材を扱っているかが一目で分かる |
魅力・特徴を伝える | 商材で何ができるか、何を解決できるかが分かる |
自社ブースへの集客 | 自社ブース内に自然と誘導できる動線になっている |
数あるブースのなかで自社に興味を持ってもらうには、商材の展示方法やブースの装飾などのあらゆる点において、来場者の視点に立って考える必要があります。自社が伝えたいことだけでなく、「来場者が求める情報は何か」を意識したディスプレイ設計を心がけることが大切です。
展示会のディスプレイが持つ3つの効果
展示会におけるディスプレイは、ただ空間を埋めるための単なる「装飾」ではありません。来場者と企業との「最初の接触(ファーストコンタクト)」を生み出し、その後のコミュニケーションを円滑にする重要な要素です。
適切なディスプレイ設計を行うことによって、集客力や商談化率の向上といった具体的な成果が期待できます。ここでは、ディスプレイがもたらす3つの主な効果について解説します。
①ブースへの注目を集める
競合他社のブースがひしめき合う展示会では、いかにして視覚的な差別化を図るかが最初の関門となります。ディスプレイによって商材の強みや特徴を目立たせることは、来場者の視線を自社ブースへと強く引きつけ、自然な形でのブース誘導へとつながります。
特に、通路に向けた高い位置への大型サインの設置や、動きのある展示を取り入れることで興味を喚起し、集客の起点となります。
②商材を魅力的に見せる
パネルの配置や壁面のデザイン、最適な照明、映像ツールなどを複合的に活用することで、商材が持つ本来の魅力を引き出して伝えることができます。
ただ製品のスペックを羅列するのではなく、ディスプレイを通じて実際の利用シーンや導入後のメリットを視覚的に伝える見せ方を工夫することで、来場者の商材に対する興味関心を高めることが可能です。
③イメージを強く印象づける
ブース全体にカラーや素材感の統一感を持たせ、企業独自の「世界観」を構築することで、ブランドイメージを来場者の記憶に印象づけることができます。
単に目立つ演出を行うのではなく、空間・メッセージ・接客に一貫性を持たせることで、展示会当日の印象と展示会後のコミュニケーションが結びつきやすくなり、企業や製品への理解・認知の向上につながります。
訴求力アップ! 展示会のディスプレイをつくる9つのポイント
展示会の訴求力を高めるには、商品・サービスの魅力やブランドイメージなどが印象に残るようなディスプレイを設計することがポイントです。
①メイン商材の存在を際立たせる
複数の商品・サービスを並べて展示するだけでは、何の商材を展示しているのか伝わりにくくなり、商材の印象が薄れる可能性があります。

※コンセプトを強く打ち出して商材の興味関心を高めるディスプレイ
展示会の目的やテーマに合わせて展示する商材の数を絞るとともに、一番アピールしたいメイン商材を際立たせることがポイントです。メイン商材を際立たせて展示することで、来場者の目がとまりやすくなるほか、存在感が強まり印象に残りやすくなります。
▼ディスプレイ例
ブースの前方や中心にメイン商材を展示する
メイン商材・そのほかの商材で展示スペースの大きさに差をつける
メイン商材のスペースに余白を持たせる
ただし、単に目立つ装飾をするだけでは、本来訴求したい商材・ブランドの印象が残りにくくなる可能性があるため、注意が必要です。
②アイキャッチをつくる
来場者が自社ブースの前を通る際に、視線を惹きつけるアイキャッチをつくることがポイントです。

※キャッチコピーを大きく記載したディスプレイ
通路側から目立ちやすい位置に「どのような商材を扱っているか」「商材で何ができるのか」が分かる情報を掲載する必要があります。
▼アイキャッチをつくるポイント
商材のキャッチコピーを記載したパネルを入り口上部に掲示する
商材の写真・イラストをブースの前面に大きく掲示する
通路側に設置したモニターで商材のPR動画を流す など
キャッチコピーを掲示する際は、遠くからでも読みやすい文字のサイズにするとともに、インパクトのあるメッセージを考える必要があります。デザインにこだわりがある商材の場合には、写真・イラストを大きく掲示するとイメージが伝わりやすくなります。
③色やテーマでカテゴライズして展示する
種類の異なる商材や関連商品を一緒に展示する際は、色・テーマでカテゴライズして展示することがポイントです。

※展示テーマごとにカテゴライズを行うディスプレイ
色・テーマを分けることで、来場者が視覚的に商材の違いや分類を理解しやすくなり、ニーズに合った商品を見つけたり、比較しやすくなったりします。
▼ディスプレイ例
課題解決の内容に応じて商材の展示場所を区別する
特性・グレード・価格帯順などが同じ部類のものを近くに配置する
商材のコンセプトに応じて展示スペースを色分けする
④配色・カラー戦略で統一感をつくる
ブース空間全体の配色は、来場者に与える心理的な印象や、ブランド認知のスピードに影響します。配色をルールに則って整理することで、ノイズのない、統一感のある見やすいブースを演出できます。
※企業のブランドカラーを取り入れたディスプレイ
配色は、基本的に「ベースカラー・メインカラー・アクセントカラー」の3色以内にまとめるのが鉄則です。色数を増やしすぎると雑然とした印象になるため、色を絞ることで視認性とブランドイメージの統一感を高めます。
▼カラーの役割
カラーの種類 | 割合 | 役割 |
ベースカラー | 約70% | 白やライトグレーなど、床や壁などに使い空間全体を整える色 |
メインカラー | 約25% | 企業カラーやブランドロゴの色として、主役となる印象づける色 |
アクセントカラー | 約5% | CTA(行動喚起)や見てほしい注目ポイントを強調する差し色 |
また、照明の「色温度」によっても、ブースの雰囲気や商材の見え方は激変します。温かみや高級感、安心感を演出したい場合は「電球色」を、清潔感や先進性、精密さをアピールしたい場合は「昼白色」を選ぶなど、商材の特性やブランドイメージに合わせて色温度を戦略的に使い分けることが重要です。
⑤訴求したい内容に合わせて装飾を取り入れる
自社商品・サービスの特徴や魅力を伝えるために、訴求内容に合わせて装飾を取り入れることも有効です。
※訴求内容に沿った装飾を前面に押し出したディスプレイ
画像・動画・イラスト・商品説明パネルなどを適切に取り入れることで、商材の訴求力が高まり、来場者の興味関心を喚起する効果が期待できます。
▼ディスプレイ例
ブースの正面に商材のメインビジュアルを配置する
展示スペースに商品説明のパネルを配置する
商材の使用イメージを伝える動画やイラストを取り入れる
なお、展示パネルの作成ポイントや作り方については、こちらの記事で解説しています。
⑥動き・体験の要素を取り入れる
商材の特性やイメージを視覚的に伝えるために、動き・体験の要素を取り入れたディスプレイを設計することが重要です。
※VRによる体験コンテンツを取り入れたディスプレイ
実際に商品を使う実演や、来場者が体験できるコンテンツを取り入れると、来場者に対して商材を強く印象づけられます。
▼ディスプレイ例
VR・ARを活用した体験型のコンテンツを用意する
デモンストレーションを実施する、または映像を流す
商材の魅力やこだわりをまとめたコンセプト動画を流す
なお、オンライン展示会に有効な動画コンテンツについては、こちらの記事で解説しています。
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\事例付き/展示会のブースデザインでよくある失敗と押さえておきたいポイント
⑦デジタルサイネージ・モニターを活用する
モニターやデジタルサイネージの導入は、限られたブーススペースであっても、多くの情報量を効果的に伝えられる施策です。
※入り口に大型サイネージを取り入れたディスプレイ
映像やインタラクティブなコンテンツを活用することで、遠くからでも来場者の視線や興味を引きつけやすくなります。
▼モニター活用の主なパターン
パターン | 活用方法の例 |
通路側の大型モニター | 動きのあるPR動画や迫力のある映像を流し、遠くから視線を集めて足を止めさせる |
展示台上のタブレット | 製品の詳しいスペックや多数の導入事例を、来場者が自分のペースで自由に閲覧できるようにする |
タッチパネル式サイネージ | 来場者が自身の抱える課題を選択すると、最適な解決策が提示される体験型コンテンツを提供する |
また、モニターを目立たせるために、あえてブースの壁面を減らして開放感を持たせる設計も効果的です。入りやすいオープンなブース設計にすることで、来場者は立ち寄りやすくなります。
⑧伝えたい情報に合わせてパネルを設置する
テキスト・画像・イラストなどを記載するパネルは、伝えたい情報に合わせて設置します。
※情報別にパネルを設置したディスプレイ
来場者が自社ブースに入ってからどのような流れで見て回るのか、動線と目線の動きを意識して必要な情報を提供することがポイントです。
▼パネルの設置例
ブース内の場所 | パネルの設置目的 | 記載する情報 |
入り口の上部 | ブース内へ誘導する | 商材のキャッチコピーやメインビジュアル など |
展示商材の背面 | 商材の魅力を伝える | 説明文・図表・グラフ など |
展示台 | 商材の概要を伝える | 商材名・価格・種別・プラン など |
商談スペース | 商談スペースへ誘導する | 誘導サインや商談状況 など |
パネルを設置する際は、伝えたい情報の優先順位を整理して設置位置や大きさを調整する必要があります。
強調したい情報は、サイズが大きいパネルを使用して目線の高さに設置すると視認性を確保しやすくなります。概要や詳細な情報については、小さめのパネルを展示物の周囲に設置すると、ディスプレイにメリハリが生まれます。
⑨演出したい雰囲気に合わせて照明を活用する
魅力的なディスプレイをつくるには、照明を活用することも効果的です。
※照明で異質感を演出したディスプレイ
照明の色合いや光の照らし方によって、商材の見え方とブースの雰囲気が大きく変わります。また、展示台やパネルに照明を当てると、商材・テキストを際立たせて来場者の見やすさを向上させることが可能です。
▼照明の活用例
看板やパネルをスポットライトで照らす
商材の上部・下部からスポットライトを当てる
間接照明でディスプレイの雰囲気を演出する
また、照明には主に昼光色・昼白色・温白色・電球色といった4つの種類があります。色合いによって印象が変わるため、対象物や用途に合わせて使い分けることがポイントです。照明の色が与える印象や使い分け方については、こちらの記事で解説しています。
小規模ブース(1〜2小間)でのディスプレイの工夫
予算や会場の都合で1〜2小間(1小間=約縦3m×横3m)程度の小規模ブースになった場合でも、レイアウトや演出の工夫次第で、大型ブースに劣らない訴求力を実現することは可能です。
小規模ブースにおいて避けたいのは、限られたスペースに商品やパネルを詰め込みすぎて圧迫感を与えてしまうことです。空間を広く見せるためには、壁面を効果的に活用して高い位置にグラフィックやサインを配置し、遠くからの視認性を高めると同時に、足元の空間を開けて開放感を演出することが重要です。
※小規模ブースのレイアウト例
また、展示する商材は1~2点に絞り込みます。展示しきれない商材は、モニターやタブレット端末を活用することで、物理的なスペースを圧迫せずに情報量を補完できます。
商材のコンセプトを反映したブースデザインの事例紹介
来場者の視覚に訴える魅力的なディスプレイを設計するには、商材の展示方法やコンテンツに加えて、ブースのデザインにも工夫が必要です。
ブースのデザインは、商材の世界観を来場者にアピールするための重要な演出の一つです。展示会では、商品説明だけでなくブース全体の印象もブランド体験の一部です。コンセプトや世界観に一貫性を持たせることで、企業や商材の魅力をより効果的に伝えられます。
ここからは、ビークスが手掛けた展示会のブースデザインを紹介します。
事例1|テーマ性のあるシーン演出を取り入れたデザイン
展示ブースにVMD(Visual Merchandising)(※)の考え方を採用して、テーマ性のあるブースを設計した事例です。商材のコンセプトを基に、自然素材や植物を取り入れたシーン演出を行うことで来場者の興味を惹きつけています。
※店舗の演出方法・陳列方法を工夫して、感性に訴えかける魅力的な売り場づくりをするマーケティングの手法
事例2|光のラインが立体的に浮かぶデザイン
国際展示会『InterBEE』において、クラウドやAI技術を駆使した最新の映像処理サービスを紹介するブースを設計した事例です。
会場内の暗さを映画館のように落としたブースを最大限に活用して、白・青・緑を基調とした光のラインを取り入れることで、近未来的な世界観を演出しています。
事例3|カラフルな色彩で楽しさを表現したデザイン
ホームセンターで販売されるDIY関連の商材が一堂に会する展示会『DIY HOMECENTER SHOW』で、塗料を紹介するブースを設計した事例です。
壁面から張り出したカラフルで立体感のあるオブジェクトをつくり、「ペイントする楽しさ」という感覚を訴求しています。また、イラストと吹出しを利用することで、環境に優しい塗料の機能を分かりやすく説明しています。
まとめ
この記事では、展示会ディスプレイについて以下の内容を詳しく解説しました。
来場者の目を惹くディスプレイとは
展示会のディスプレイが持つ3つの効果
訴求力アップ! 展示会のディスプレイをつくる9つのポイント
小規模ブース(1〜2小間)でのディスプレイの工夫
商材のコンセプトを反映したブースデザインの事例紹介
展示会で集客と商談の成果を上げるためには、来場者の視点を意識した戦略的なディスプレイ設計が不可欠です。アイキャッチ・テーマ・配色・デジタルサイネージなどを効果的に活用することで、来場者に与える印象が変わります。訴求力を高めるには展示方法の工夫に加え、商材のコンセプトやイメージを具体化させてブースのデザインに落とし込むこともポイントです。
『ビークス』では、展示会の企画からブースの設計・設営、運営までを一貫してサポートしております。あらゆる業界でイベントをサポートしてきた実績と専属のプロデューサーによるフォローで、結果につながる展示会を実現します。
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