展示会ブースにおける照明の役割とは。目的別のアイデアと活用方法
展示会のブースづくりにおいて、競合他社と差別化を図る手段の一つに“照明の活用”があります。商材の見やすさやブース全体の雰囲気づくりを意識した照明を設置することで、参加者の印象アップにつながります。
これから展示会の出展を控えている企業担当者のなかには、「展示会で設置する照明にはどのような役割があるのか」「ブースづくりで照明を活用するアイデアはないか」などと気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、展示会のブースづくりにおける照明の基本的な役割や活用するポイントについて解説します。
なお、展示会のレイアウトの重要性についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
目次[非表示]
- 1.展示会のブースにおける照明の役割
- 2.【目的別】照明を設置するアイデア
- 3.展示会のブースづくりに照明を活用するポイント
- 3.1.①照明の色を使い分ける
- 3.2.②コントラストをつける
- 3.3.③眩しくならない場所・角度で設置する
- 3.4.④ブースのデザインと併せて照明計画を立てる
- 4.まとめ
展示会のブースにおける照明の役割
展示会のブースに設置する照明の役割は、ブースを明るくすることだけではありません。主に以下の役割があります。
▼照明の役割
- 商材やパネルを見やすくする
- ブースを居心地のよい空間に演出する
- 企業や商材のイメージを表現する など
展示会場には天井に照明が設置されていますが、ブースにパネルやスタンドなどを設置することで逆光になって文字が見えにくくなったり、影ができて暗くなったりする場合があります。商材の展示台やパネルを照明で照らすことで、ブース内が明るくなるほか、対象物の見やすさを向上できます。
また、照明の色や光の当て方によってブースの印象が変わります。落ち着いた空間を演出して居心地をよくしたり、企業・商材のイメージに合わせて“洗練”“高級感”“快活”などの雰囲気を視覚的に表現したりすることが可能です。このように照明は、商材のコンセプトを伝えてより魅力的に見せるためにも役立ちます。
【目的別】照明を設置するアイデア
照明にはさまざまな種類があるため、目的に合わせて設置方法を検討する必要があります。
▼照明を設置するアイデア
目的 |
設置方法 |
商品を目立たせる |
|
ブースに集客する |
|
空間全体を演出する |
|
展示会のブースづくりに照明を活用するポイント
展示会のブースづくりで照明をプランニングする際は、「商材をどのように見せるか」「参加者にどのような印象を与えたいか」を意識して照明の色や当て方を考えることがポイントです。
なお、展示会のブースづくりで大切なことについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
①照明の色を使い分ける
照明をどのような目的で設置するかによって、色を使い分けることがポイントです。ブースづくりで用いられる照明の色には主に3つの種類があり、人に与える印象が変わります。
▼照明の色と与える印象
種類 |
色 |
印象 |
昼光色 |
青みがかった白色 |
すっきりと爽やかな印象があり、はっきりとモノや文字が見えやすい |
昼白色 |
太陽光に近い自然な白色 |
明るく活動的な印象があり、昼光色よりも目が疲れにくい |
温白色 |
温かみのある薄いオレンジ色 |
ほどよい明るさで落ち着いた印象があり、光の強さを抑えられる |
電球色 |
夕日のような赤みのある色 |
温白色よりも落ち着いた印象があり、リラックス感を演出しやすい |
展示会のブースづくりにおいては、以下のような使い分けができます。
▼目的に合わせた照明の使い分け
目的 |
適した照明の色 |
商材や看板、パネルを見やすくする |
昼光色 |
受付や通路、商談スペースなどを全体的に明るくする |
昼光色、昼白色 |
スポットライトやダウンライトで商材を際立たせる |
昼白色、温白色 |
ブースを落ち着いた雰囲気に演出する |
温白色、電球色 |
昼光色のように照明の色が青白くなるほどすっきりとした印象になり、赤みがかった色になると落ち着いた印象となります。業種や商材のイメージを踏まえながら照明の色を考えることが重要です。
▼昼光色ですっきりとした印象に仕上げたブース装飾の事例
②コントラストをつける
ブースに照明を取り入れる際は、明暗のコントラストをつけることもポイントの一つです。照明をブース全体に設置して明るくしようとすると、まぶしく感じたり、居心地が悪くなったりする場合があります。
明るく照らす場所とそうでない場所をあえてつくることで、適度な明るさとなり居心地のよい空間を演出できます。また、コントラストをつけて視界のなかで適度な陰影をつくることで、ブースに立体感とメリハリが生まれます。
▼照明でコントラストを付けたブース装飾の事例
▼照明でコントラストをつける方法
- 通路側を明るく、ブース内部はやや暗めにする
- ブース内で大きく見える面を明るくする
- 明るく見せる面の隣をあえて暗くして強調する など
③眩しくならない場所・角度で設置する
照明を取り入れる際は、参加者が眩しくならない場所・角度を意識して設置することが重要です。照明の光が直接目に入らないようにすることで、商材やパネルの文字が見やすくなります。
▼照明を眩しく感じさせないようにする設置方法
- 展示物への照明は参加者が見る方向と角度から当てる
- 照明を壁に当てて反射で明るくする
- 斜め上からや通路側に向けた照明を設置しない など
④ブースのデザインと併せて照明計画を立てる
照明の種類や取りつける位置を考える際は、ブースのデザインと一緒に計画を立てることがポイントです。ブースのデザインと別に照明計画を考えると、以下のようなトラブルにつながる可能性があります。
▼トラブルの例
- ブースのコンセプトと照明の使い方に統一感がなくなる
- 設置した照明によって看板や装飾の一部が見えにくくなる
- 照明を当てたい場所・位置に設置できない など
訴求効果の高い展示会のブースをつくるには、ブースのデザインや商材の展示方法、装飾なども含めて照明の使い方を決めておくことが重要です。
自社での対応が難しい場合には、展示会の企画やブースの設計、運営までサポートしてくれる事業者に依頼することも一つの方法です。
▼ブースのデザインと併せた装飾の事例
まとめ
この記事では、展示会ブースの照明について以下の内容を解説しました。
- 展示会のブースにおける照明の役割
- 照明を設置するアイデア
- 展示会のブースづくりに照明を活用するポイント
展示会のブースづくりに活用する照明には、商材やパネルを見やすくするほか、空間を魅力的に演出したり、商材のイメージを表現したりする役割があります。
照明にはさまざまな種類があるため、目的に合わせて設置場所・当て方・色を選ぶことが重要です。また、商材のコンセプトに沿った統一感のあるブースにするには、内装のデザインとともに照明計画を立てておく必要があります。
外部の事業者にサポートを依頼する際は、「見せたいものがしっかり見える」「イメージしている雰囲気をつくれる」といった部分まで考慮してくれるパートナーを選ぶことが大切です。
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