
展示会ブースの導入事例5選! ブースづくりで大切なことと装飾ポイント
※2025年11月19日更新
展示会の出展は来場者とコミュニケーションを図り、自社のメッセージや商材の魅力を効果的に伝えるための重要な機会です。
より多くの来場者に自社の展示ブースへ足を運んでもらうためには、ブースのデザインや装飾にもこだわることが重要です。
展示会への出展を検討している企業担当者のなかには、「どのようなブースにしたら来場者を呼び込めるのか」「興味を持ってもらうための工夫するポイントを知りたい」と悩む方もいるのではないでしょうか。
この記事では、展示会で成果を上げるためのブースデザインの基本から、来場者の興味を惹くデザインの工夫、制作依頼の流れまでを解説します。
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目次[非表示]
- 1.展示会のブースづくりとは
- 2.展示会のブースづくりで大切なこと
- 2.1.①目的を明確にする
- 2.2.②ターゲットを定める
- 2.3.③自社ブースのコンセプトを策定する
- 2.4.④来場者の注目を集めるデザイン
- 2.5.⑤商談につなげる動線設計
- 3.来場者の興味を惹くブースのデザイン・装飾のポイント
- 3.1.①目的に合ったレイアウトを選ぶ
- 3.2.②ひと目で商材が分かるキービジュアルを設置する
- 3.3.③ブランドイメージを反映する
- 3.4.④ストーリーを意識した動線をつくる
- 3.5.⑤照明を活用して空間を演出する
- 3.6.⑥体験型・インタラクティブ演出する
- 4.展示会のブース制作を依頼する流れ
- 5.ビークスが手掛けた展示会ブースの事例5選
- 5.1.導入事例1|サービスの本質を体感するブランド空間プロデュース
- 5.2.導入事例2|照明と大型ビジョンで世界観を演出した展示ブースデザイン
- 5.3.導入事例3|差別化ポイントに絞った物流展示ブースデザイン
- 5.4.導入事例4|ユーザー視点に立ったコピーと構成で技術を分かりやすく表現
- 5.5.導入事例5|年間を通してブレないブランドイメージを浸透させる展示企画
- 6.まとめ
展示会のブースづくりとは
展示会のブースづくりとは、来場者の興味を一瞬で引きつけ、自社商品・サービスの価値や特徴を直感的に伝えるための空間設計です。
限られたスペースの中で、視認性の高いデザインや動線設計、展示物の配置、スタッフや来場者の動きまで計画し、ブランドイメージを効果的に表現します。目的に合わせて構成を最適化し、来場者との接点を最大化することが重要です。
展示会のブースづくりで大切なこと
展示会のブースづくりにおいては、デザイン・装飾を考える前の準備として、出展目的や自社のターゲットを明確にしたうえで、それを基に自社ブースのコンセプトを策定することが大切です。
ブースをおしゃれにしたり、目立たせたりすることだけを考えて目的・ターゲットを考慮しない統一性のないブースにしてしまうと、かえって来場者の興味を惹くことが難しくなります。
ブースデザインを成功させるには、感覚的な美しさだけではなく、戦略性も必要です。以下の5つのステップを押さえることで、目的達成につながる効果的な空間をつくることができます。
①目的を明確にする
まず、何を目的として展示会に出展するのかを明確にします。新製品のPR、ブランドの認知向上、リード獲得など、目的を具体的に設定することで、ブースの構成・デザイン・動線が変わってきます。
▼展示会に出展する目的の例
- リードの獲得
- 自社や自社商材の認知度向上
- 既存顧客との関係性の構築 など
目的を明確にしたうえで、目標数値(例:名刺獲得〇件・商談数〇件)を設定することで、目的に合った接客が行いやすいブースを制作しやすくなり、効果測定もしやすくなります。
②ターゲットを定める
展示会では、来場者の業種・役職・課題が多様です。そのなかで“誰に向けて訴求するか”を定めることで、伝えるメッセージがブレずに済みます。
ターゲットを定める際は、ターゲットの年齢や興味の対象などを設定したペルソナの作成が有効です。
▼ペルソナに設定する項目の例
- 年齢
- 職種
- 部署・役職
- 企業として抱えている課題
- 個人的な興味関心・嗜好 など
③自社ブースのコンセプトを策定する
目的・ターゲットを明確にしたら、最後に自社ブースのコンセプトを策定します。コンセプトとは、ブースの方向性を示す指針となる観点や考え方です。
目的・ターゲットに合わせてコンセプトを策定することで、以下の効果が期待できます。
▼コンセプトの策定で期待できる効果
- 展示会の出展目的を意識したブースデザインをつくりやすくなる
- 展示会における方針を共有することで、一貫した接客が可能になる
- ターゲットに響きやすい形でブースの世界観を統一できる など
④来場者の注目を集めるデザイン
展示会は多くの企業が一斉に情報発信する場です。同質化を避け、ひと目で興味を引くデザインが求められます。キービジュアルや照明の使い方、素材選びなど、視覚的インパクトを意識することが重要です。
例えば、遠くからでも視認できるロゴ配置や、カラーリング、照明演出などを意識します。また、高さを活かした立体構造やLEDサイネージを取り入れると、ダイナミックな印象を与えられます。
▼注目を集めるデザインの例
- 遠くから見た際のインパクトを持たせる
- 企業カラー・イメージなどを統一する
- 目を惹くキャッチコピーにする
- アイキャッチにイメージキャラクターを活用する
⑤商談につなげる動線設計
来場者が自然にブースへ入り、商談に至る動線設計が不可欠です。初見で興味を持ってもらうエリア、じっくり説明を聞けるエリア、商談スペースなどを整理し、自然と会話が生まれる動線を設計します。
▼動線設計の例
- 通路からブース入口へスムーズに入りやすくする
- 入口・出口の動線を明確にする
なお、展示会におけるコンセプトの策定についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
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来場者の興味を惹くブースのデザイン・装飾のポイント
展示会ブースのデザインは、来場者の印象を左右する要素の一つといえます。商材やブランドの魅力づけを行うためには、次の6つのポイントを押さえてブースのデザイン・装飾を考えることが重要です。
①目的に合ったレイアウトを選ぶ
展示会のブースデザインをつくる際は、出展の目的に合ったレイアウトにすることが重要です。
展示会におけるレイアウトの主な種類は以下のとおりです。
▼展示会におけるレイアウトの主な種類
レイアウトの種類 | 概要 |
商品・パネル展示型 | 有形商材や、無形商材の紹介パネルを展示するレイアウト |
体験型 | 商材の実演や試用を目的としたレイアウト |
セミナー型 | 商材のプレゼンテーションや質疑応答を行うレイアウト |
商談型 | ブース内に来場者との商談スペースを設けるレイアウト |
商材の認知度向上を図るには、商材や商材の紹介資料がブースの外からも見える商材・パネル展示型やセミナー型が有効です。また、体験型では商材について深く知ってもらうことでリード獲得が期待できます。
商談型のブースでは、ゆっくりと落ち着いて話ができることから、新規・既存問わず顧客との関係性の構築が行えます。場合によっては、その場で商談の成約につながる可能性もあります。
なお、展示会ブースのレイアウトについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
②ひと目で商材が分かるキービジュアルを設置する
展示会で参加者の目を惹くためには、ひと目で商材を理解できるキービジュアルを設置する必要があります。
ブースの入り口を飾るキービジュアルやメッセージ、サイネージなどの内容に「このブースで何が得られるか」「どのような会社か」など、ひと目で特徴や魅力が伝わるように設置することが大切です。
▼来場者の目を惹くデザイン・装飾のポイント
- 写真やイラストを用いて商材が分かるようにする
- 商材の魅力・強みを一言で表すキャッチコピーをつける
- パネルの配色や文字は商材の雰囲気に合わせる
- 商材の詳細な情報を詰め込みすぎない
- ターゲットにもたらす利益・価値を一言で示す
なお、展示会に用いるパネルの作り方やコツについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
③ブランドイメージを反映する
参加者にコンセプトや価値観などを印象づけるために、ブランド・商材のイメージをブース全体のデザインに反映することが重要です。
展示会のテーマを守りつつ、ブースの配色・展示台の素材・照明などで空間を演出すると、企業のメッセージや雰囲気を視覚的に伝えられます。
▼ブランドイメージを反映させるポイント
- ブースの配色を絞り、空間に統一感を持たせる
- 展示会のテーマに応じてトーン&マナーを守る
- コーポレートカラーや商材の特徴を表現した色・素材を取り入れる
また、色によって人が受ける印象は変わります。例えば、青は“誠実・清潔”、緑は“安らぎ・爽快”、赤は“エネルギー・自信・活発”などの印象を強く受けやすいとされています。
来場者に伝えたい価値観や自社ブランド・商材のイメージに合った配色にすることがポイントです。
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④ストーリーを意識した動線をつくる
展示ブースに訪れた参加者の興味関心を喚起するには、ストーリーを意識した動線づくりも求められます。
来場者の視点に立ち、どのような心理・感情で行動するのかを考えて、スムーズに商談やセミナーに誘導できる動線を設計することがポイントです。
▼ストーリーを意識した動線づくりの例
行動プロセス | アプローチ方法 |
認知 |
|
興味関心の喚起 |
|
デモンストレーション動画の上映 |
|
なお、展示ブースのディスプレイについては、こちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。
⑤照明を活用して空間を演出する
ブース内の照明は、さまざまな目的のために活用できます。
▼ブース内における照明の活用例
目的 | 設置方法 |
商品を目立たせる |
|
ブースに集客する |
|
空間全体を演出する |
|
照明によって商品を目立たせたり、ブースへの集客を促進したりすることで展示会出展の目的を達成しやすくなります。
また、照明の色や光の当て方によってブースの印象が変わるため、自社や自社商材のイメージやターゲットに合わせた雰囲気づくりにも活用できます。
なお、展示会における照明については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
⑥体験型・インタラクティブ演出する
来場者に商材を理解してもらうためには、見せるだけでなく“体験してもらう仕掛け”が効果的です。タッチパネルや実機操作、AR・VRなどのコンテンツを取り入れることで、興味を引きつけ、記憶に残りやすいブースになります。
体験を通じて自然と会話が生まれるため、商談にもつながりやすくなります。さらに、体験の様子を撮影・共有できるフォトスポットを設けることで、SNS投稿などによる拡散効果も期待できます。短時間でも魅力が伝わる、成果に直結しやすい演出手法です。
展示会のブース制作を依頼する流れ
展示会のブース制作を外部に依頼する際は、目的の整理からデザイン作成、施工、当日のサポートまで、いくつかの明確なステップを踏んで進めていきます。ここでは、一般的な制作フローを紹介します。
1.オリエンテーション(初回打ち合わせ)
展示会の目的・予算・ターゲット・希望デザインなどを共有します。特に「何を伝えたいか」「どのようなブースにしたいか」を整理して伝えます。制作会社と方向性を揃えることが重要です。
2.企画・デザイン提案
次に、オリエンテーションの内容を基にコンセプトやレイアウト・デザイン案を作成します。
3.設計・制作・施工
デザイン確定後、素材選定・構造設計・施工へ進みます。スムーズに回れる動線を意識したレイアウトや、装飾の素材、機材の詳細を詰めながら制作を進めます。
4.現地設営・当日運営
展示会会場では、資材の搬入・ブースの設営・パネルや什器の設置・照明の調整動線やレイアウトの確認などの最終調整を行い、展示会当日に備えます。
5.撤去・事後報告
会期終了後、撤去・搬出を行い、成果(リード数・商談数など)を振り返り、次回に活かします。
これらをスムーズに進めるには、制作会社と目的・スケジュール・担当者間の情報共有を適切に行うことが成功のポイントです。依頼できる業務内容やサポートの範囲は、依頼する制作会社の種類によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
▼ブースの制作・設営を依頼できる制作会社の種類
種類 | 特徴 |
企画・プランニング会社 |
|
デザイン会社 |
|
施工会社 |
|
また、近年ではオフライン・オンラインの展示会を融合させたハイブリッド展示会も行われています。
オンライン展示会・ハイブリッド展示会を実施する際には、ブースのデザイン設計に加えて、コンテンツ制作や録画・ライブ配信などにも対応してもらえるかどうかを確認しておく必要があります。
なお、ブースの制作を依頼できる事業者の選び方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
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\何を伝えるかもう悩まない!/展示会出展オリエンテーション準備ガイド
ビークスが手掛けた展示会ブースの事例5選
ビークスは、展示会という限定された空間でより効果的なプロモーション・ブランディングを行うためのブースデザインをサポートします。
導入事例1|サービスの本質を体感するブランド空間プロデュース

「直感的に価値が伝わるブースにしたい」「広告領域らしく、遊び心のあるデザインで強いインパクトを残したい」というコンセプトを基に、展示会ブースの企画・設計を行いました。
担当者が抱える業務負担を“終わらない地獄”と位置づけ、「終わらない業務を終わらせる」=「地獄からの解放」というテーマを設定。その世界観を表現するために、「囚われて動けない塁上のランナーを、地獄に逆転サヨナラホームランで解放する」というストーリーと、「アフィリエイト地獄甲子園」というビジュアルコンセプトを提案しました。
導入事例2|照明と大型ビジョンで世界観を演出した展示ブースデザイン

会場全体を映画館並みの照度に落とした特殊なイベントで、その暗さを最大限に活かし、白い光のラインで立体的に空間をフレーミングしました。
照明演出と大型ビジョンを組み合わせ、製品の魅力を直感的に伝える空間を設計。視覚効果とストーリー性を両立したデザインによって、高い訴求力を実現しています。
導入事例3|差別化ポイントに絞った物流展示ブースデザイン

言葉を使わずとも、物流ネットワークの強さが直感的に伝わる空間演出をご提案しました。ターゲットとのファーストコンタクトを最大限シンプルに設計し、立体的な構成と視覚的インパクトによって、競合他社との差別化とブランド価値の明確化を実現しています。
導入事例4|ユーザー視点に立ったコピーと構成で技術を分かりやすく表現

「技術はすごいのに伝わりにくい」という課題を解決しました。ユーザー目線のコピー設計に重点を置き、シンプルな構成へ刷新することで、複雑な技術情報を直感的に理解できる展示デザインを実現しています。
導入事例5|年間を通してブレないブランドイメージを浸透させる展示企画

年間を通じて複数の展示会出展を統括し、統一されたブランドメッセージを発信しました。各イベントではテーマを柔軟に変えながらも、一貫した世界観を維持することで、ブランド価値の浸透と顧客接点の強化を実現しています。
なお、ビークスが手掛けた事例はこちらの記事にまとめています。
展示会出展の事例22選|集客力を高めるブースのまとめ
まとめ
この記事では、展示会のブースづくりについて以下の内容を解説しました。
- 展示会のブースづくりとは
- 展示会のブースづくりで大切なこと
- 展示会ブースのデザイン・装飾のポイント
- 展示会のブース作成を依頼する際の流れ
- ビークスが手掛けた展示会ブースの事例5選
展示会のブースを設計する際は、目的やターゲット、コンセプトに合わせてデザイン・装飾を考えることが重要です。そのうえで、商材・ブランドの魅力づけを行い、来場者の興味関心を喚起するための工夫を取り入れることがポイントです。
例えば、目的に合ったレイアウトの選択やひと目で商材を理解できるキービジュアル、ブランドイメージを反映したデザイン、ストーリーを意識した動線設計、照明の活用などが挙げられます。
また、展示会ブースの設計には、デザインに関する専門的な知識が必要になります。自社での制作が難しい場合には、外部の制作会社に依頼することも一つの方法です。
『ビークス』では、オフライン・オンラインの展示会、またはその両方を取り入れたハイブリッド展示会におけるブース設計やコンテンツ制作などの企画から運営までをトータルサポートしています。社内デザイナーが在籍しているため、企業のオリジナルデザインにも対応可能です。
【展示会出展に役立つ資料をあわせてご覧ください】








