展示会ブースの運営で行う業務とは? スムーズに進行する3つのポイント
展示会の開催日が近づいてきたら、ブースの設営や当日の運営体制について準備を進める必要があります。ブースの運営は、これまで何ヶ月にもわたって取り組んできたプロジェクトを成果につなげるための重要な業務です。
トラブルなくスムーズに運営できるように、「事前にどのような準備をしておく必要があるのか」「当日にどのような業務を行うか」をチームで改めて確認しておくことが大切です。
この記事では、展示会ブースの運営に関する準備と当日の業務内容、スムーズに運営するポイントについて解説します。
なお、展示会の出展に向けた全体の準備やスケジュールについては、こちらの記事で解説しています。
目次[非表示]
- 1.展示会ブースの運営で行う主な業務
- 1.1.当日までに行う業務
- 1.1.1.会場への搬入
- 1.1.2.ブースの設営
- 1.1.3.照明器具や音響設備などの動作確認
- 1.2.開催当日の業務
- 1.2.1.参加者の呼び込み
- 1.2.2.受付
- 1.2.3.商材説明・プレゼンテーション
- 1.2.4.ブースの撤去
- 2.展示会ブースの運営をスムーズに行うポイント
- 2.1.①タイムスケジュールを作成する
- 2.2.②運営マニュアルを作成する
- 3.まとめ
展示会ブースの運営で行う主な業務
展示会ブースの運営については、当日までに行う業務と開催当日の業務に分けられます。それぞれの段階で行う業務の内容を整理しておく必要があります。
当日までに行う業務
展示会の当日までにブースの施工と設営を行い、問題なく運営ができる状態にしておく必要があります。展示会場によって準備期間は異なりますが、開催日の1~2日前からブースの施工・設営が可能になることが一般的です。
会場への搬入
ブースの施工・設営に必要なものを会場に搬入します。
▼会場に搬入するもの
- 施工に用いる資材や部品、照明器具
- 設営に用いる看板やパネル、什器、モニター、テーブル・椅子
- 当日使用する備品やノベルティ
- プレゼンテーションに使用する資料やコンテンツ など
搬入物に抜け漏れがないように、事前にチェックリストを作成して品目や数量を確認しておきます。また、資材や看板などのサイズの大きいものについては、会場の搬入口からブースの場所までの運び方についても確認しておく必要があります。
ブースの設営
会場への搬入が終わったら、ブースの設営を行います。
▼ブース設営の流れ
- ブースの基礎や大型パネルを組み立てる
- 什器やテーブル・椅子、モニターなどを設置する
- パネルや看板、バナースタンドなどで装飾を行う
- 商材と販促物を設置する
外部の事業者に設営を依頼する際は、「設計図の内容と違いがないか」「出入りや動線の邪魔になるものはないか」など、問題点や修正点を現場で確認しておくことが重要です。
なお、展示会のブースを設営する詳しい流れとポイントついては、こちらの記事をご覧ください。
照明器具や音響設備などの動作確認
ブースの設営と装飾が終わったら、照明器具や音響設備が問題なく使用できるか動作確認を行います。
▼確認する事項
- 照明の設置場所が設計図と異なっていないか
- 商材やパネルなどがよく見えるか、あるいはまぶしすぎないか
- 音響設備の接続や音量に問題がないか など
展示会当日に行う実演のシミュレーションを実施したり、参加者役となって対応のリハーサルを行ったりすることで、予期せぬトラブルが起きるのを防止できます。
開催当日の業務
展示会の開催当日は、参加者への対応が中心となります。各スタッフの役割や配置は前日までに決定しておき、一人ひとりの担当業務をチーム全体で共有しておくことが重要です。
参加者の呼び込み
自社ブースへの訪問を促すために、入り口付近で呼び込みを行います。
特定の参加者に対して過剰な声かけを行うと、警戒心や不快感を抱かれてしまう可能性があります。ブースの近くにいる参加者の行動に合わせて、柔軟に声かけの方法を変えることがポイントです。
▼参加者の行動に合わせた声かけの例
参加者の行動 |
声のかけ方 |
自社ブースを見ていない |
キャッチコピーの言葉を使用して、不特定多数に向けて呼び込みをする |
自社ブース前で立ち止まっている |
好奇心や期待感を刺激する言葉を用いて、不特定多数に向けて呼び込みをする |
ブース前の展示物やパネルを見ている |
特定の参加者に近づいて、課題・ニーズを聞き出す質問を投げかける |
なお、スタッフによるNGな行動や対応のポイントは、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
受付
自社ブースに訪れた参加者の受付を行います。
▼受付の基本的な流れ
- 貴名受けまたは受付カウンターで名刺を受け取る
- 参加者へお礼を伝える
- 事前の申し込みや招待状の有無を確認する
- 氏名・会社名の記入を依頼する
- 展示ブースや商材について簡単な説明を行う
- パンフレットやノベルティ、アンケート用紙を配布する
展示会の規模によっては、スタッフによる受付対応では時間がかかり、混雑を招く可能性があります。二次元バーコードの読み取りやスマートフォンでの受付ができるオンラインツールを活用することも有効です。
なお、展示会での受付や名刺交換についてはこちらの記事で解説しています。
商材説明・プレゼンテーション
自社ブースに訪れた参加者に対して、商材説明・プレゼンテーションを行います。
商材説明・プレゼンテーションは、商材の理解を深めたり、課題やニーズを顕在化させて商談へつなげたりするために重要な業務となります。難しい言葉や抽象的な言い回しはせず、訴求ポイントを分かりやすく伝えることが重要です。
▼商材説明・プレゼンテーションを行うポイント
- 説明やプレゼンテーションは10~15分程度に収める
- 商談にかかる時間を計算して複数回のサイクルを回す
- 細部にわたってすべてを説明せず、参加者による質問を引き出す など
なお、訴求力を高めるプレゼンテーションのコツについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
ブースの撤去
展示会の終了後は、ブースの撤去を行います。
ブースの設営を事業者に依頼した場合には、自社で持ち帰るものと事業者に撤去してもらうものを分別する必要があります。
▼撤去作業を行う際の注意事項
- 商材や掲示物はブース内で梱包してから搬出する
- 収集した名刺やアンケートなどの個人情報は責任者を決めて管理する
- ゴミの処理方法は展示会場や主催者に確認しておく など
展示会ブースの運営をスムーズに行うポイント
展示会ブースの運営をスムーズに行うには、タイムスケジュールや運営マニュアルを作成してチームで共有しておくことがポイントです。
なお、展示会を成功させるノウハウについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
①タイムスケジュールを作成する
ブースの設営準備から終了後の撤収まで、運営における一連の流れを確認できるタイムスケジュールを作成します。
タイムスケジュールを作成することで、“何時にどのような作業をするか”をスタッフ全員で共有できるようになり、スムーズな進行につながります。
▼開催当日におけるタイムスケジュールの例
時間 |
内容 |
9:30 |
スタッフとのミーティング、ブースの最終確認 |
10:00 |
運営開始(通常対応) |
11:00 |
1回目のセミナー開催 |
12:00 |
運営再開(通常対応) |
14:00 |
2回目のセミナー開催 |
15:00 |
運営再開(通常対応) |
16:00 |
展示会の終了 |
16:30 |
ブースの撤去・搬出 |
18:00 |
当日の振り返り |
②運営マニュアルを作成する
タイムスケジュールと併せて、各業務の内容や作業フロー、確認事項などをまとめた運営マニュアルを作成することもポイントです。
ブースの設営準備や当日の運営について、スタッフ一人ひとりの役割と業務内容が明確になることで対応のミス・漏れを防止できます。
▼運営マニュアルに記載する項目例
- 展示会の運営に関わるチームメンバーとスタッフの配置図
- 会場のフロア図
- 必要な機材や什器、備品のチェックリストと保管場所
- 参加者に配布する販促物のリスト
- トラブル発生時の連絡先・責任者 など
まとめ
この記事では、展示会ブースの運営について以下の内容を解説しました。
- 展示会ブースの運営で行う主な業務
- 展示会ブースの運営をスムーズに行うポイント
展示会ブースの運営には、会場への搬入やブースの設営、当日の参加者対応などのさまざまな業務が発生します。
スムーズな運営を実現するには、準備から当日の運営までの一連の流れをまとめたタイムスケジュールや、スタッフの役割と業務内容などを記載した運営マニュアルを作成して共有することがポイントです。
自社のスタッフのみでブースの運営業務に対応するのが難しい場合には、外部のサポートを活用することも一つの方法です。
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