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展示会マーケティングとは?期待できる効果と成功させるポイントを解説

BtoBにおけるマーケティング施策には、さまざまな種類があります。なかでも見込み顧客の獲得や商品・サービスの関心喚起に有効なものとして、“展示会”が挙げられます。

展示会は、自社の製品やサービスを来場者・参加者に体験してもらえる場です。また、BtoBのビジネスにおいては、短期間で多数の見込み顧客と出会える効率的な場であり、営業活動や商談化の加速に直結します。

マーケティング活動の強化に向けて、オンライン・オフラインを問わず、展示会の開催を検討されている企業もあるのではないでしょうか。

この記事では、マーケティング施策として展示会を実施するメリットや、展示会のマーケティング効果を最大化する方法、話題のハイブリッド展示会などについて解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.展示会マーケティングとは
  2. 2.展示会マーケティングのメリット
    1. 2.1.①企業名・ブランドの認知を拡大できる
    2. 2.2.②商品・サービスの改善につなげられる
    3. 2.3.③顧客と良好な関係性を構築できる
  3. 3.展示会のマーケティング効果を最大化する方法
    1. 3.1.ターゲット設定と顧客獲得の戦略
    2. 3.2.成功する展示会ブースのデザインと構成
    3. 3.3.来場者を惹きつけるためのプロモーション戦略
    4. 3.4.展示会前後のフォローアップと効果測定
  4. 4.展示会マーケティングを成功させるポイント
    1. 4.1.①開催する目的を見失わない
    2. 4.2.②ROIを把握するための指標
    3. 4.3.③営業活動との連携による成果最大化
    4. 4.4.④展示会後のフォローを実施する
  5. 5.注目を集めるハイブリッド展示会
  6. 6.ビークスの展示会事例
  7. 7.まとめ

展示会マーケティングとは

展示会マーケティングとは、企業が自社の製品やサービスを展示会の場を活用して、認知拡大・リード獲得・商談創出を行うマーケティング活動を指します。単なる出展や商品紹介にとどまらず、どのように自社ブランドを表現して、顧客とコミュニケーションを築くかという戦略的な取り組みです。

展示会は、製品やサービスに直接触れてもらえる点で、ほかのマーケティング施策と一線を画します。デジタル広告やWebサイトでは、文章や動画を通じて情報を伝えることはできますが、五感に訴える“体験価値”を提供するのは難しい側面があります。その点、展示会では来場者が実際に商品を見て触れ、担当者と直接対話できるため、短時間で深い印象を残すことが可能です。

また、展示会は“プル型”のマーケティング手法としても優れています。来場者は情報収集や比較検討を目的に参加しているため、ニーズの顕在化した層に効率的にアプローチできます。特にBtoB領域では、展示会が商談化率の高いチャネルとして広く認識されています。経済産業省も、展示会やイベントは販売促進活動における有効な施策として位置づけており、その重要性が確認されています。

このように展示会マーケティングは、体験・双方向コミュニケーション・効率的なリード獲得を兼ね備えた手法であり、企業のマーケティング戦略において欠かせない柱の一つとなっています。

出典:経済産業省『展示会等のイベント産業高度化推進事業

展示会マーケティングのメリット

展示会マーケティングとは、展示会を開催することで来場者・参加者との接点をつくり、見込み顧客を獲得するためのマーケティング活動です。

自社製品の展示・発表を行う展示会には、多くの方が訪れます。展示会マーケティングを行うことで、見込み顧客の獲得や商談につながる可能性があります。

ここでは、展示会マーケティングのメリットを紹介します。

①企業名・ブランドの認知を拡大できる

企業名やブランドの認知を拡大できることは、展示会マーケティングを実施するメリットの一つです。

合同開催型の展示会に出展すると、自社を知らない来場者・参加者と接点を持つことが期待できます。一度に多くの方と出会えるため、今まで接点のなかった見込み顧客層に対して、企業名・ブランドを知ってもらえるきっかけになります。新商品や最新技術の発表を行えば、企業名の認知度向上・ブランド化にも貢献します。

特にオンライン展示会の場合は、日本だけでなく海外の方もアクセスできるため、より多くの参加者に対してブランドを認知してもらえる点が大きな強みといえます。

また、多くの見込み顧客の情報を獲得できるだけでなく、その場で商談・成約に至らない場合でも、資料やパンフレットを配布することで、後日の問い合わせにつながる可能性もあります。

②商品・サービスの改善につなげられる

展示会を通して、来場者・参加者のリアルな声を聞くことで、商品・サービスの改善につなげられます。オフライン展示会では、対面によるコミュニケーションによって、商材の感想や来場者の反応などを把握できます。

オンライン展示会の場合は、オフライン展示会では取得できないWeb上の閲覧履歴や行動などのデータを取得・分析して、マーケティングに生かすことが可能です。

このような情報を蓄積・分析することで、新たな商品の開発・改善に結びつけられます。

③顧客と良好な関係性を構築できる

展示会は、新規顧客の開拓だけでなく、既存顧客と良好な関係性を構築・維持するためにも有効な方法です。メールや電話だけでは得にくい信頼関係も、対面での対話を通じて一気に深まります。

さらに、展示会の来場者・参加者は自ら情報収集を目的に来ているため、ニーズが顕在化している可能性が高く、商談化率が高いのも特徴です。展示会後に丁寧なフォローを行えば、短期的な取引だけでなく、長期的なパートナーシップにもつなげられます。

一方で、過去に取引があった顧客に対して、新商品・サービスを発表する場として展示会を活用することで、追加契約・顧客紹介のきっかけにつながる可能性があります。また、失注した顧客や、問い合わせ経験のある顧客との関係を再構築することで、新たな商談のチャンスを生み出すことも可能です。

展示会のマーケティング効果を最大化する方法

展示会にただ出展するだけでは、期待する効果を十分に得られません。戦略的に設計されたマーケティング施策を組み合わせることで、初めて成果を最大化できます。

ここでは、マーケティング効果を高めるための4つの具体的な方法を解説します。

ターゲット設定と顧客獲得の戦略

展示会で成果を出すには、ターゲットを明確にすることが最優先です。漠然と来場者・参加者全体に向けるのではなく、特定の業界や役職、課題を抱える層に焦点を当てます。

例えば、製造業の生産技術部門や中小企業の情報システム担当者といったターゲットを設定することで、展示内容やアプローチ方法を最適化しやすくなります。事前に招待状やSNS広告を活用してターゲット層に告知すれば、質の高い来場者・参加者をブースに呼び込むことが可能です。

さらに、来場者のリスト化や顧客管理システム(CRM)への登録を徹底することで、展示会後の営業活動へスムーズに展開できます。ここで得られたリードが、その後の売上成長の基盤となります。

成功する展示会ブースのデザインと構成

展示会におけるブースは、自社ブランドを表す空間であり、第一印象を大きく左右します。来場者は短時間で多くのブースを回るため、視覚的に目を引き、かつブランドメッセージを直感的に伝えられるデザインにします。

▼展示ブースの構成例

  • ブランドカラーを効果的に活用して遠くからでも認識できるようにする

  • 来場者・参加者が自然にブース内を回遊できる動線を設計する

  • 資料・ノベルティ・デジタルサイネージを配置して記憶に残る体験を提供する

来場者がブースを出たあとも、ブランドの印象が長く残る仕組みを整えることが、競合他社との差別化に直結します。

来場者を惹きつけるためのプロモーション戦略

展示会で成功させるには、開催前後を含めたプロモーション戦略が重要です。

1.事前告知

自社サイトやメール、SNS、業界紙へのプレスリリースなどを通じて、ターゲット層にアプローチします。ターゲットにとっての価値やメリットを明確に伝えて、自社ブースに足を運ぶ理由を伝えることが大切です。

2.展示会当日

実演デモやプレゼンテーションを定期的に行い、人の流れを呼び込みます。さらに、SNSでのライブ配信やリアルタイム投稿を組み合わせることで、会場外の潜在顧客にも情報を届けられます。

3.出展後

展示会終了後は、来場者・参加者に対してお礼メールを送付したり、具体的な提案を行ったりします。また、アンケート結果を分析して次回の展示会に活かすことが重要です。

展示会前後のフォローアップと効果測定

展示会の効果を最大化するには、フォローアップと効果測定をセットで実施することが不可欠です。来場者・参加者から名刺やアンケートを得ても、適切なフォローがなければ商談につながる確率は下がります。

フォローアップの具体例は以下になります。

▼フォローアップの具体例

  • 展示会終了後1週間以内にお礼メールを送信する

  • 新製品の資料や事例動画を共有する

  • 関心度の高い見込み顧客に対して個別提案やオンライン商談を設定する

一方、効果測定においては、来場者数や名刺獲得数だけでなく「商談化率」「契約率」「ROI(投資対効果)」といった具体的な指標を用いることが重要です。

展示会は単発イベントではなく、営業・マーケティングの継続的なプロセスの一部として取り組むことで、初めて真価を発揮します。

展示会マーケティングを成功させるポイント

展示会に出展するだけでは、期待する効果を十分に得られません。戦略的に設計されたマーケティング施策を組み合わせることで、初めて成果を最大化できます。

展示会マーケティングを実施する際は、目的設定と実施後のフォローがポイントとなります。ここでは、成功のために押さえておきたい4つのポイントを解説します。

①開催する目的を見失わない

展示会を開催する際は、目的を見失わないことが重要です。

目的を明確化することで、訴求対象となるターゲット層が明らかになり、展示会のテーマ・内容などを検討できるようになります。しかし、この目的を見失うと、意味のない展示会になったり、費用対効果が得られなくなったりします。

展示会の目的としては、以下が挙げられます。

▼展示会を開催する目的

  • 新規顧客の獲得、販路の拡大

  • 企業名やブランド名の宣伝

  • 顧客との良好な関係性の構築

  • 新商品・サービスの開発・改善

  • 業界の動向、競合他社の状況把握(合同開催の場合) など

目的を見失わないためにも、来場者・参加者の名刺を何枚獲得するというように具体的な目標を設定したり、サービスをどのように訴求するかを確認したりすることが大切です。

②ROIを把握するための指標

展示会は多額の費用がかかるため、ROI(投資対効果)の分析は重要です。費用対効果を測るには、出展費用に対してどれだけの売上や契約につながったかを数値化する必要があります。

▼ROIの計算式

ROI = 展示会で得られた利益 ÷ 展示会にかかった費用総額 × 100

来場者数や名刺交換数といった定量指標に加え、商談化率・成約率を追跡することで、ROIを正確に把握できます。これにより、経営陣への報告や次回以降の改善に活用できます。

なお、展示会の効果測定に用いる指標や測定方法については、こちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。

③営業活動との連携による成果最大化

展示会は、営業活動との連携によって大きな成果を生み出します。展示会で得られる名刺やアンケート情報は、営業部門にとって貴重なリードになります。展示会前から営業チームとマーケティングチームが密に連携して、リードの優先順位を設定したうえで、それに応じたアプローチのシナリオを設計することが重要です。

具体的には、来場者・参加者を即時商談可能層・中長期フォロー層・情報収集層に分類しておくことで、営業部門が優先的にアプローチする層を明確にできます。また、営業担当者が展示会に常駐して来場者と直接対話することで、顧客理解も深まり、後続の商談での説得力や提案の質を高める効果につながります。

こうした連携によって、展示会が“名刺交換で終わる場”から“成約に直結する場”へと変わります。

④展示会後のフォローを実施する

展示会の実施後は、来場者・参加者に対してフォローを行うことが重要です。

展示会では、来場者・参加者と接点を確保できたとしても、商談・成約につながらないケースも少なくありません。また、展示会から時間がたつと、自社のことを忘れられる可能性もあります。
名刺交換やアンケートなどで来場者・参加者の情報を取得して、フォローを行うことで、自社を思い出してもらい、商談につながることが期待できます。

▼展示会実施後のフォロー対応

  • 展示会の当日または翌日にお礼メールを一斉送信する

  • ブースの訪問者を対象に、商品案内や資料送付を行う

  • 確度の高い見込み顧客に電話営業・個別のオンライン営業を行い、商談約束を取りつける

  • 来場者の関心分野に応じて、ナーチャリングメールやセミナー招待を送付

フォローを実施する際は、来場者・参加者の温度感や興味関心度に応じて、フォロー内容を検討することがポイントです。

なお、オンライン展示会の流れや準備については、こちらの記事で解説しています。

注目を集めるハイブリッド展示会

近年では、コロナ禍の影響によって一堂に会するイベントの中止を余儀なくされたケースがありました。しかし、最近ではイベント制限も緩和しつつあり、オフライン展示会の回帰や、オンラインセミナーと組み合わせた“ハイブリッド展示会”も開催されています。

ハイブリッド展示会は、オンライン・オフラインの展示会を並行して開催することで、双方から流入が見込めるため、多くの来場者・参加者にアプローチすることが可能です。

例えば、展示会ブースで行ったプレゼンテーションを同時にライブ配信すれば、会場に来られない潜在顧客にも情報を届けられます。また、オンライン上で名刺交換や資料ダウンロードを可能にする仕組みを整えれば、データを基にした効果測定やリード管理が容易になります。

さらに、ハイブリッド展示会はデータ活用の観点でも有効です。オンラインでの視聴数や滞在時間を分析することで、顧客の興味関心を可視化して営業活動にも活かせます。

また、オンライン・オフライン展示会のデメリットを補えるのもハイブリッド展示会の特徴です。

ハイブリッド展示会のメリットや開催時の注意点については、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

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ビークスの展示会事例

展示会の成功には、ブース設営からプロモーション、フォローアップまでを一貫して戦略的に設計することが欠かせません。展示会設営の総合プロデュースを手掛けるビークスは、これまで多くの企業の展示会をサポートし、成果につながる空間づくりを実現してきました。

▼東京モーターショー(現JAPAN MOBILITY SHOW)の事例

JAPAN MOBILITY SHOWの前身である『東京モーターショー』で、自動車用品メーカーさまのブースを手掛けた事例です。

YouTuberがドライブレコーダーを使用したさまざまな動画を配信したり、体験型のブースを設置したりして、来場者が楽しめる仕掛けを用意しました。

展示会会期前から動画をyoutube上で公開し来場者の期待感を高め、実際のブースでもこの動画を元に「このドラレコと共に過ごす楽しい1日」を追体験できるよう演出しました。

まとめ

この記事では、展示会マーケティングについて以下の内容を解説しました。

  • 展示会マーケティングとは

  • 展示会マーケティングのメリット

  • 展示会のマーケティング効果を最大化する方法

  • 展示会マーケティングを成功させるポイント

  • 注目を集めるハイブリッド展示会

  • ビークスの展示会事例

展示会マーケティングには、見込み顧客の獲得や認知拡大、商品・サービスの改善、リレーション強化などのメリットがあります。

成果を最大化するためには、ターゲット設定、ブースデザイン、プロモーション、フォローアップまでを一貫して設計することが重要です。さらに、ハイブリッド展示会を取り入れることで、オフラインとオンラインの両面から顧客接点を強化できます。

また、成約率の向上を図るためには、展示会を開催する目的を明確化するとともに、開催後に来場者・参加者の温度感に応じたフォローを行うことがポイントです。新たなマーケティング施策として、目的に応じた展示会を開催されてはいかがでしょうか。

ビークス』では、オンライン展示会の制作から運営までをフルサポートしております。ハイブリッド型の展示会にも対応しており“成果につながる展示会”を実現するサポートを提供しています。ご要望に合った運用システムをご提案いたします。

サービス内容や料金についてご不明点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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沖田
沖田
ビークスのディレクターです。オンライン・オフラインの展示会業務に関わる方に向けて最適な情報をお届けします。 ビークスは展示会サポート歴20年。イベント企画・デザイン・運営などのノウハウを活かして、展示会の開催・出展をトータルでサポートいたします。
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