展示会の出展が企業にもたらすメリットとは? 初めての出展で成果を得るために気をつけたい4つのポイント
※2024年11月13日更新
展示会は、見込み顧客・既存顧客と直接的な接点を持つ機会を創出できる場です。マーケティング施策の一環として展示会に出展すると、自社商材の認知拡大や見込み顧客の獲得などにつながることが期待できます。
しかし、綿密な準備や計画をせずに出展すると、「予算や人員のリソースが足りなかった」「思っていたような成果につながらなかった」などのように失敗に終わってしまうケースも少なくありません。
マーケティング担当者のなかには、「展示会に出展するとどのようなメリットがあるのか」「失敗しないために気をつけることはあるのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、展示会に出展するメリットと出展する際に気をつけるポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.展示会の出展が企業にもたらすメリット
- 1.1.①多くの見込み顧客と直接会話ができる
- 1.2.②自社商材に興味を持つ層の集客が期待できる
- 1.3.③既存顧客との関係性を深められる
- 1.4.④宣伝効果による認知拡大が期待できる
- 1.5.⑤競合他社や業界の情報収集ができる
- 2.展示会に出展する手順
- 2.1.①出展の目的を決める
- 2.2.②スケジュールを策定する
- 2.3.③出展を申し込む
- 2.4.④ブースの設計・打ち合わせを行う
- 2.5.⑤展示物や当日のスタッフを手配する
- 2.6.⑥事前の集客施策を行う
- 2.7.⑦搬入・設営を行う
- 3.展示会の出展で成果を得るために気をつけたいポイント
- 3.1.①運営マニュアルを作成する
- 3.2.②継続的にフォローを行う
- 3.3.③目標設定と効果測定を実施する
- 3.4.④不安要素があればプロに依頼する
- 4.まとめ
展示会の出展が企業にもたらすメリット
展示会に出展すると顧客との接点を創出できるため、企業にとってさまざまなメリットが期待できます。
①多くの見込み顧客と直接会話ができる
1つ目のメリットは、多くの見込み顧客と直接話せることです。
展示会には多くの参加者が一度に集まることから、短時間で見込み顧客を獲得しやすくなります。直接的な会話によって商材を宣伝できるため、Webサイトやパンフレットだけでは伝えきれない魅力を分かりやすく訴求できます。
また、会話を通して得られる相手の反応から課題・ニーズを捉えて、参加者の温度感に合わせたアプローチを行えることも展示会のメリットです。
②自社商材に興味を持つ層の集客が期待できる
2つ目のメリットは、自社商材に興味を持つ層の集客が期待できることです。
展示会は特定のテーマに絞って開催されるため、業界や業種に興味関心を持つ顧客層が参加すると考えられます。複数の企業が出展する合同展示会の場合には、自社を知らない顧客層も参加することから、これまで出会えなかったターゲットとの接点を創出できる可能性が期待できます。
③既存顧客との関係性を深められる
3つ目のメリットは、既存顧客との関係性を深められることです。
取引先や過去に接点を持った既存顧客を展示会に招待すると、新たな商品・サービスを知ってもらえる機会を創出できます。また、コミュニケーションを通して自社に対する課題・ニーズなどのフィードバックをしてもらい、新たな提案を行うことによって関係性をさらに深められます。
④宣伝効果による認知拡大が期待できる
4つ目のメリットは、認知拡大が期待できることです。
会場内でチラシを配布したり、看板・モニターで宣伝を行ったりすることで、多くの参加者の目に触れやすくなり自社の存在をアピールできます。
また、実用的なノベルティを配布すれば、社名・ブランド名の宣伝につながり、自社ブースへの誘導や認知拡大につながる効果も期待できます。
なお、展示会のノベルティ戦略についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
⑤競合他社や業界の情報収集ができる
5つ目のメリットは、競合他社や業界の情報収集が行えることです。
業界を絞った展示会においては、競合他社も複数出展していると考えられます。競合他社の出展内容を基に情報収集したり、担当者とコンタクトを取って情報交換を行ったりすることで自社の事業に役立てられます。
また、複数の競合他社から情報を収集すると、業界全体のトレンドを把握しやすくなると期待できます。
展示会に出展する手順
展示会への出展を行う際は、以下の手順で準備を進めます。
なお、初めての方へ向けた展示会出展の進め方についてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
①出展の目的を決める
展示会の出展においては目的を明確にしておくことが重要です。
出展の目的が明確になることで、出展先の展示会や展示商品などの策定を効率的に行えるようになります。
▼展示会における主な出典目的
- 新規リードの獲得
- 自社商材の認知拡大
- 既存顧客とのコミュニケーション強化
- 商談の獲得 など
なお、展示会の企画立案についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
②スケジュールを策定する
展示会の準備をスムーズに進めるために、スケジュールを策定することが重要です。
展示会の出展には、ブースの設計やコンテンツの制作、什器・機材の手配などさまざまな準備が必要になります。準備の漏れや遅延が発生しないように、企画段階で必要なタスクと担当者、期日などをまとめたスケジュールを立てておくことがポイントです。
なお、展示会の出展準備については、こちらの記事で詳しく解説しています。
③出展を申し込む
自社が出展する展示会を選定して申し込みを行います。
展示会によって規模やテーマ、参加者層などが異なるため、出展目的や自社商材の特性、ターゲットなどを考慮して選ぶ必要があります。
▼出展先の展示会を選ぶ際のチェック項目
- 展示会のテーマや参加者層が自社商材とマッチしているか
- 開催時期が自社のスケジュールと噛み合っているか
- 展示会の規模は自社で対応できる範囲内か など
④ブースの設計・打ち合わせを行う
展示会ブースの設計や、設営の打ち合わせを行います。ブース設計のポイントは以下のとおりです。
▼ブース設計のポイント
- 目的に合ったレイアウトを策定する
- キービジュアルを活用して一目で商材が分かるようにする
- ブランドイメージを反映する
- 回遊しやすい動線設計を行う など
また、展示会ブースの設計・設営は外部の専門会社に依頼する方法もあります。自社で準備する範囲と専門会社に依頼する範囲を明確にしておくことが重要です。
なお、展示会のブースづくりについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
⑤展示物や当日のスタッフを手配する
ブース内に展示する商材のほか、展示に使用するパネルや機材、什器などの手配を行います。また、チラシやポスター、ノベルティなど当日の集客に使用する販促物についても準備が必要です。
展示会当日のスタッフについては、ブースの広さに応じて人員を策定します。また、商品説明や集客などの役割分担を決めておくと、ブースの円滑な運営につながります。
なお、展示会のチラシやノベルティについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
⑥事前の集客施策を行う
事前に集客施策を講じることも必要です。
展示会に出展して成果につなげるには、ターゲットとする人に参加してもらう必要があります。ターゲット層の集客を促すためには、以下のような方法で認知の拡大や参加意欲の向上を図ることがポイントです。
▼集客施策の例
- 自社のWebサイトやSNSで展示会の出展情報を配信する
- Web広告を配信して、参加の申し込みを促す
- 見込み顧客・既存顧客に案内状・案内メールを送付する
なお、展示会の集客数アップのための施策についてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
⑦搬入・設営を行う
展示する商材や設営に必要な資材などを展示会場に搬入したうえでブースの設営を行います。
搬入・設営の流れは以下のとおりです。
▼搬入・設営の流れ
工程 |
概要 |
1.搬入 |
展示する商材や設営に必要な資材・什器、販促物などを会場に搬入する |
2.施工 |
資材を用いてブースを組み立てて、什器やテーブル、椅子などの配置を調整する |
3.装飾 |
タペストリーやパネル、バナースタンド、演出照明などを設置してブースの飾りつけを行う |
4.展示 |
設計図に沿って商材や販促物をブース内に配置する |
専門会社に依頼している場合は、綿密なコミュニケーションを取ることで設営を効率的に進められます。
なお、展示会ブースの設営についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
展示会の出展で成果を得るために気をつけたいポイント
展示会の出展で成果につなげるためには、展示会の円滑な運営のほか、開催後のフォローや分析なども欠かせません。
なお、展示会を成功させるノウハウについてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
①運営マニュアルを作成する
展示会の出展に伴う業務全体の内容や進行について、運営マニュアルとして体系的にまとめておくことで、展示会の準備や当日の受付・接客などをスムーズに行えるようになります。
▼運営マニュアルに記載する内容の例
- 展示会と自社ブースの基本情報
- タイムスケジュール
- 体制図・スタッフ一覧
- 各スタッフの役割
- 受付・接客のフロー
- 注意事項
- トラブル対応 など
なお、運営マニュアルについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
②継続的にフォローを行う
展示会を開催したあとは、連絡先を獲得した参加者に対してメールや電話などでフォローを行う必要があります。
展示会の当日に商談・受注につながらなかった場合でも、継続的に参加者とのコミュニケーションを取ることで、購買意欲が高まる可能性があります。
将来的な契約・受注につながるように、以下のような方法で継続的な関係性を維持することがポイントです。
▼フォローの実施例
- 開催後すぐに展示会の内容をまとめた資料をメールで送付する
- 名刺交換をした人にセミナー案内のDM(ダイレクトメール)送付する
- アンケート結果を基に温度感の高い人へ架電を行う
③目標設定と効果測定を実施する
成果に結びつく展示会にブラッシュアップしていくために、目標設定と効果測定を実施することが重要です。
投資した費用に対してどれくらいの利益を得られたのかを把握するために、事前に目標となるKPI(※1)を設定して、展示会後にROI(※2)を算出します。具体的な数値目標を定めてから、効果測定を実施して目標の達成度合いを評価することで、改善が必要な箇所が明らかになります。
なお、展示会の費用対効果を測定する方法やROIの算出方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
※1…重要業績評価指標(Key Performance Indicator)のこと。目標の達成状況を定量的に評価するために用いられる。
※2…投資利益率(Return On Investment)のこと。投資に対してどれくらいの利益を得られたのかを測るための指標に用いられる。
④不安要素があればプロに依頼する
展示会の出展においてはさまざまな準備・作業が必要になります。自社のみで行うことも可能ですが、不安要素があればプロに協力を依頼することが有効です。
ただし、依頼する会社の種類によってサポートできる業務は異なるため、依頼したい業務の範囲を明確にしたうえで選定する必要があります。
▼展示会の出展をサポートする専門会社の主な種類
種類
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特徴 |
企画・プランニング会社 |
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デザイン会社 |
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施工事業者 |
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なお、展示会の制作会社の選び方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
まとめ
この記事では、展示会の出展について以下の内容を解説しました。
- 展示会の出展が企業にもたらすメリット
- 展示会に出展する手順
- 展示会出展で成果を得るために気をつけたいポイント
企業が展示会に出展すると、見込み顧客の獲得をはじめ、興味関心度の高い顧客層の集客、既存顧客との関係性の構築、宣伝効果による認知拡大などのメリットが期待できます。ただし、展示会の出展にはさまざまな準備と予算が必要になるため、計画的に取り組むことが欠かせません。
成果に結びつけるためには、円滑な展示会運営が必要となります。また、開催後は継続的なフォローを行うこと、効果測定を実施して改善につなげることも重要です。
また、展示会の出展において不安要素がある場合は、展示会の出展をサポートする専門会社を活用することが有効です。
『ビークス』では、展示会の企画立案やブース設計、運営に至るまでをトータルサポートいたします。運営マニュアルの作成や開催後の振り返りなどにも対応しており、きめ細かなサービスに高い評価をいただいております。
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